NECは、ドコモ、SOMPOホールディングス(以下、SOMPOHD)、SOMPOケアと共同で、介護施設における課題解決に向け、介護付きホームである「SOMPOケア ラヴィーレ舟入(広島県広島市)」にて5Gの実証試験を実施したと発表した。
今回、「介護施設の食堂における入居者の特定と禁食(アレルギー)チェックおよび食事時の摂取量記録」というテーマのもと、介護施設屋上に4.55GHz、4.75GHzの通信エリアを構築し実証実験を実施。
同実証実験では、居室から食堂までの動線に設置したカメラで、食堂へ向かう入居者を顔認証によって特定し、事前に登録したデータベースと照合することで、入居者ごとのアレルギーや食事制限の情報を配膳室のディスプレイに表示。
高齢の入居者は、意識的にカメラの方向を見てもらうことが難しいため、認証に必要な高画質写真を数多く撮影し、伝送することが必要になる。これを5Gの特性である低遅延、大容量通信により、最適な写真を逃さず捉えて伝送することで、顔認証を実現したという。
これにより、入居者に合わせた適切な食事を効率的かつ確実に準備することができ、ピーク時の介護職員の業務効率改善に貢献できることを確認したとのことだ。
同社は、今回の実証実験により結果をもとに、介護施設への導入を目指して検討を行うとしている。