凸版印刷は、認知症への適切な理解促進を目的に、2つの異なる視点のVR体験を提供するサービス「認知症体験VR」を3月に開発し、金融業界を中心にサービス提供を開始していることを発表した。

認知症体験VRでは、認知症の症状を体験できる「本人体験編」と、認知症である利用者との接し方をロールプレイできる「業務応対編」がある。

「本人体験編」では、認知症の症状の一例として、「レビー小体型認知症」の特徴を体験できる。

また、「業務応対編」では金融窓口に認知症の利用者が来店し、社員の案内が理解できずに戸惑いや不信感を抱く様子を忠実に再現した、実際の業務応対において起こりうる事例に即した体験もあるという。

認知症体験VRは、気軽にいつでもどこでもコンテンツを視聴できるため、集合研修や大掛かりな機材を用意することなく、時間と場所を問わずに体験することが可能。

凸版印刷は今後認知症体験VRを、金融業界を中心に2020年度内に10社の導入を目指し、体験できるコンテンツやテーマの拡充を進め、自治体や小売店舗、公共交通機関など様々な業界に向けて展開していく方針を示している。