大量生産、大量消費の時代が過ぎ去り、現在では全てを共有する時代へと移行し始めている。時代にフィットしたシェアリングエコノミーはさまざまな分野において盛り上がりを見せており、今後ますますその勢いは大きなものとなっていくだろう。

シェアリングサービスの代表的なものと言えば民泊だろう。今回、シェアリングエコノミー用の無人鍵受け渡しサービス世界最大手のカナダKeycafe が、日本における住宅宿泊事業法で必要とされる本人確認・宿泊台帳に対応すると発表した。

グローバルなサポート体制を活用してリアルタイムで顔認証を行うという。旅行者の情報入力、本人確認・鍵の受け渡しを一貫して自社アプリ・端末で提供することにより、簡単・安心な民泊チェックインを提供し、民泊の適法な運営を推進する。

遠隔から無人で民泊の運営が可能に

現在、Keycafeは現在都内18カ所、及び大阪1か所のローソンやカフェなどでIoT端末のKeycafe Smartbox を運営しており、 Airbnbやカーシェアリング、家事代行などのシェアリングエコノミーのユーザーによる遠隔・無人での鍵の受け渡しを可能にしている。

同社は6月15日から施行される住宅宿泊事業法において必要とされる、旅行者の本人確認及び旅行者の情報取得による宿泊台帳の記帳に対応することを発表し、6月15日の法律施行日に新しいサービスとして運用を開始する。

民泊運営者などは旅行者のチェックインに関わる業務を一貫してKeycafeに依頼できることになり、遠隔から無人で民泊の運営が可能になる。新法に対応しつつ、コストや旅行者の手間を最大限に省力化できる。

 

旅行者はKeycafeのアプリをダウンロードし、旅行前に旅行情報や旅券の写しをアップロードする。アプリで鍵が保管されているKeycafeのSmartboxまで案内され、Smartboxの近隣で本人確認をした後、アプリに表示されているコードをKeycafe Smartboxのタッチパネルに入力すれば鍵が受け取れるという。

料金は
月額使い放題:1,980円/1鍵当たり
使っただけ(その都度課金):1回300円
9月15日まで無料で利用できるキャンペーンも実施する。

別途鍵の受け渡し料金が必要(使い放題は1,980円/月)

鍵の受け渡しの煩わしさから解放

Keycafe Smartboxは19個のキーキャビネットとタッチパネルを備えており、 鍵の持ち主(ホスト)が鍵を端末に預け入れた後、 インターネットを通じてゲストや知り合いに鍵へのアクセス権を付与することができる。

ゲストは電子メール、またはSMSに記載されたKeycafe Smartboxの設置店舗に来店し、 タッチパネルにアクセスコードを入力するだけで鍵を入手できる。 アクセス権はゲストごとに変更され、 さらに一定期間のみ有効のアクセス権も設定できる。

全てのプロセスが無人、 かつ遠隔から管理できるため、 ホスト、 ゲストともに鍵の受け渡しの煩わしさから解放されるのだ。

カナダ発の無人鍵受け渡しサービス「Keycafe」

Keycafeはカナダ発の無人鍵受け渡しサービスだ。民泊や自宅、事務所などの鍵を店舗に預けて遠隔管理する。通知設定やAirbnbとの連携機能での鍵の管理が簡単になる。

米国をはじめ、フランス、スぺインなど世界各地で展開している。日本では東京、大阪、名古屋にKeycafeの設置場所がある。

具体的には、民泊ホスト・代行業者、不動産業者、忙しい社会人をターゲットにしている。

利用法は、まず近くの店舗を探して鍵をKeycafe Smartboxに預ける。そして、スマホやPCから鍵のアクセスを管理するというもの。アクセスコードは相手ごとに変わるので安心だ。また、相手が鍵を受領・返却するとメールが来るので、管理が楽なのも特徴だ。

1つのアカウントで100を超える鍵の管理が可能で、不在の間でも家族や友人に鍵を渡せるといったメリットがある。

ゲスト側にも大きなメリットが

筆者もKeycafeではないが、似たようなサービスを宿泊時に利用したことがある。これは、ゲスト側としても非常に便利なものであった。

今後、このようなサービスはさまざまな分野で登場してくるだろう。シェアリングエコノミーは、ホスト、ゲストにかかわらず大きなメリットをもたらしてくれるWinWinのサービスであることが多い。シェアリングサービスがかけ合わさることで、さらに新しい価値を生み出すサービスが出てくることを期待したい。

img: PR TIMES