地方移住、「フルリモートで働ける仕事」が必須条件か 年代が上がるほど「移住は考えない」が増加傾向
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LASSIC(ラシック)が運営するWEBメディア「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」は、リモートワーク経験のあるワーキングパーソン1,005名を対象に「地方移住と地方でのリモートワークに関する調査」を実施し、結果を公表した。
■地方移住実現条件の筆頭は「フルリモートで働ける仕事」、38.5%で最多
まず、「将来、地方移住(現在の居住地より地方への引っ越し)を考えるとしたら、働き方についてどのような条件があれば実現できそうか。すでに地方在住の人は、都市部からの移住者に必要だと思う条件を回答。」と尋ねたところ、全体では「フルリモートで働ける仕事」が38.5%で最多に。
以下、「地方でも都心と同等の給与」28.2%、「週1-2日程度の出社で済む仕事」26.7%、「交通アクセスが良いこと(新幹線停車駅など)」26.6%と続く。
1位と2位のあいだには10.3ポイントの差が開いた。2位から4位の3項目は26〜28%の範囲に収まっており、僅差となっており、「どんな条件でも地方移住は考えない」は18.2%であった。

■出社形態で分かれる実現条件の1位、フルリモート勤務者では55.4%が「フルリモートで働ける仕事」
地方移住の実現条件を出社形態別にみると、1位の項目が群によって分かれる結果に。
フルリモート勤務者(n=166)では「フルリモートで働ける仕事」が55.4%で1位。2位の「地方でも都心と同等の給与」21.1%を34.3ポイント上回る水準。
ハイブリッド勤務者(n=433)でも「フルリモートで働ける仕事」が39.5%で1位となった。2位以下は「週1-2日程度の出社で済む仕事」32.6%、「地方でも都心と同等の給与」27.7%、「交通アクセスが良いこと」27.7%と続く。
フル出社者(n=406)では「地方でも都心と同等の給与」31.5%が1位で、以下「フルリモートで働ける仕事」30.5%、「交通アクセスが良いこと」28.1%と続く。フル出社者では1位と3位の差が3.4ポイントにとどまり、項目間の差が小さい。
「フルリモートで働ける仕事」の選択率は、フルリモート勤務55.4%に対しフル出社30.5%であり、群間で24.9ポイントの差がみられた。

■年代が上がるほど「移住は考えない」が増加、20代と60代で18.7ポイント差
地方移住の実現条件を年代別にみた結果、「どんな条件でも地方移住は考えない」の選択率は、年代が上がるにつれて増加。
20代で8.7%、30代で15.6%、40代で15.7%であったのに対し、50代では25.7%、60代では27.4%となっている。20代と60代で18.7ポイントの差がみられた。
一方「フルリモートで働ける仕事」の選択率は、20代33.7%、30代39.0%、40代41.4%、50代38.6%、60代38.9%であった。全年代で33〜41%の範囲に収まっており、最大差は20代と40代のあいだの7.7ポイントにとどまる。
「地方でも都心と同等の給与」は、20代21.2%、30代29.3%、40代32.5%、50代28.3%、60代27.4%。40代が32.5%で最も高く、20代と40代の差は11.3ポイントである。
3項目を比べると、「どんな条件でも地方移住は考えない」の18.7ポイント差が最も大きく、「地方でも都心と同等の給与」の11.3ポイント差、「フルリモートで働ける仕事」の7.7ポイント差と続く。「フルリモートで働ける仕事」は、3項目のなかで年代差が最も小さい項目となった。

■「地方×リモート」の魅力は「都心の仕事ができること」、3人に1人が選択
続いて、「地方に住みながらリモートワークで働くことについて調査したところ、「地方に住みながら都心の仕事ができるのは魅力的だ」が33.0%で最多に。そして、「生活コストが下がり、経済的にゆとりが持てそう」31.3%、「自然が多い環境で働けるのは理想的だ」20.5%と続いた。
上位2項目が3位と10ポイント以上の差をつけて突出しており、上位3位はいずれも「地方×リモート」をポジティブに受け止める項目であった。
なお4位から13位までは19.3%〜4.7%の範囲に分布し、選択率は緩やかに低下している。

■「地方×リモート」への不安は出社形態で内訳が変わる、フルリモート勤務者は3項目すべてが低水準
「地方×リモート」への不安項目を出社形態別にみると、3項目のうちどれが最多となるかが群ごとに異なる結果に。
フルリモート勤務者(n=166)では、「キャリアアップが難しそう」5.4%、「同僚との関係構築が難しい」9.0%、「通信環境が不安」13.3%。3項目すべてで全出社形態中の最低値をとっており、3群のなかでフルリモート勤務者が最も不安項目の選択率が低い。
ハイブリッド勤務者(n=433)では、「キャリアアップが難しそう」が17.6%で3項目中最多に。「同僚との関係構築が難しい」15.5%、「通信環境が不安」13.2%と続く。キャリア不安17.6%は3群中でも最も高い水準にある。
フル出社者(n=406)では、「同僚との関係構築が難しい」が19.2%で3項目中最多となった。「通信環境が不安」12.3%、「キャリアアップが難しそう」11.3%と続く。関係構築不安19.2%は3群中で最も高い。
3群を横断して比較すると、キャリア不安で最も高いのはハイブリッド勤務者(17.6%)、関係構築不安で最も高いのはフル出社者(19.2%)であった。通信環境不安は3群とも12〜14%の範囲に収まり、出社形態による差は最も小さい。

■男女別では「経済的にゆとり」で10.7ポイント差、移住否定層も女性が男性を5.2ポイント上回る
地方移住の実現条件を男女別にみると(男性n=527、女性n=478)、「フルリモートで働ける仕事」は女性40.6%・男性36.6%で、女性が4.0ポイント上回った。
「地方でも都心と同等の給与」は男性30.4%・女性25.7%となり、男性が4.7ポイント上回る。「交通アクセスが良いこと」は男性26.6%・女性26.6%で差はみられなかった。
男女差が最も大きかった項目は「どんな条件でも地方移住は考えない」である。女性20.9%・男性15.7%となり、女性が5.2ポイント上回った。

「地方×リモートワーク」への意識を男女別にみると、男女差が10ポイントを超える項目が1つ現れた。「生活コストが下がり、経済的にゆとりが持てそう」は男性36.4%・女性25.7%であり、10.7ポイントの差。全13選択肢のなかで最大の男女差である。
上位3項目をみると、3項目すべてで男性が上回った。「都心の仕事ができるのは魅力的」は男性34.7%・女性31.2%で3.5ポイント差。「経済的ゆとり」は上記10.7ポイント差、「自然が多い環境で働けるのは理想的」は男性23.7%・女性16.9%で6.8ポイント差となった。
一方、女性が男性を上回った項目もある。「都心の利便性を手放したくない」は男性10.6%・女性17.4%で6.8ポイント差、「通信環境が不安」は男性10.8%・女性15.1%で4.3ポイント差である。
「満員電車に乗らないだけで優勝」は男性12.9%・女性16.7%で3.8ポイント差、「特に関心がない」は男性17.5%・女性21.3%で3.8ポイント差であった。
不安3項目のうち「キャリアアップが難しそうで不安」は男性15.2%・女性10.7%で、男性が4.5ポイント上回った。「同僚との関係構築が難しい」は男性16.1%・女性15.7%で、差は0.4ポイントにとどまった。

【調査概要】
調査名:テレリモ総研「地方移住と地方でのリモートワークに関する調査」
調査時期:2026年2月25日〜2月27日
調査方法:インターネット調査
調査対象:20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女
有効回答数:n=1,005
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%とならない場合あり。
※調査の設問はいずれも複数回答。