東急不動産、北海道石狩市と連携する「石狩再エネデータセンター第1号」が竣工 再エネ100%運営で8月に一部稼働開始へ
東急不動産は、北海道石狩市と連携して進めてきた「石狩再エネデータセンター第1号」が竣工したと発表した。

同事業は、東急不動産とFlower Communicationsがプロジェクトマネジメント業務を受託し、東急不動産および同社が出資する合同会社などが発電した再生可能エネルギー100%で運営するデータセンターとして開発を進めてきたという。2026年8月には、一部データホールの稼働開始を予定している。
東急不動産と石狩市は、石狩市の脱炭素先行地域およびゼロカーボンシティの実現、まちづくりの継続発展に向けて、2024年3月25日に「再エネ利用による持続可能なまちづくりに係る協定書」を締結。同事業では、その連携の第一歩として、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を活用したオンサイトPPA事業を推進し、自営線を使って再エネ電力を直接供給するという。再エネの地産地消と、電力需要の大きいデータセンターのCO2削減につなげるとしている。
また、同事業および今後検討を進めるREゾーン内の需要家などへの再エネ電力の供給は、東急不動産と石狩市が出資する石狩地域エネルギーを通じて行うという。同社については、REゾーン内の脱炭素化を推進する「エネルギープラットフォーマー」の役割を担うことを目指す。
発電設備には、豪雪地帯でも高効率の発電が可能な垂直式の特殊架台を採用。垂直式太陽光発電設備は、モジュールが雪で覆われにくく、積雪時には地面からの反射光による発電量の上昇も見込めるため、発電量の最大化を目指すとしている。

さらに東急不動産は、同事業でNTT東日本が提供するIOWN構想のAll-Photonics Networkを活用し、北海道石狩市と東京・大手町を接続する次世代通信環境を2026年8月に導入予定。これにより、長距離伝送に伴う通信遅延を抑え、高速、大容量、低遅延、省電力の通信を可能にし、石狩と大手町の両拠点を一体的に利用できる環境の提供を目指すという。
同社は、この取り組みにより、災害時の事業継続用途に加え、都市型データセンターとの接続による拡張利用、GPUを活用した生成AIサービス提供、点群データなどの効率的活用によるデジタルツインの実現、ランサムウェア対策など、多様なニーズへの対応を見込むとしている。再エネ100%で運営するデータセンターと次世代通信基盤を組み合わせることで、国が掲げるデータセンターの地方分散や「ワット・ビット連携」に資する取り組みを進める考えだ。