約4割が同僚や部下の離職を予期できず「びっくり退職」相次ぐ 退職理由の真偽は管理職と一般社員で認識乖離あり
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HRBrainは、20代〜60代の会社員(管理職378人、一般社員376人)を対象に「退職の実態と職場環境に関する調査」を実施し、結果を公表した。
【1】相次ぐ「びっくり退職」。全体の4割以上が同僚や部下の離職を予期できず
「部署内で退職者が出た際、その知らせは予期していないことが多いか」という問いに対し、全体の42.4%が「全く予期していない・あまり予期していない」と回答。
この結果から約4割の会社員が同僚や部下から突然退職の知らせを受けるという経験をしていることが明らかとなり、多くの現場で「びっくり退職」が相次いでいると同社は考察している。

【2】部下が使いこなす「本音と建前」。退職理由の真偽をめぐり、管理職と一般社員で14.4ポイントの認識乖離
「退職者が上司に伝える理由は本音だと思うか」という問いでは、管理職の51.9%が「本音・概ね本音」だと回答しているのに対し、一般社員はわずか37.5%に留まった。
14.4ポイントのギャップが生じており、管理職は「部下は自分を信頼して本当の理由を話してくれている」と思っている一方で、一般社員は「最後くらい円満に、波風立てずに辞めよう」という心理的抑制が働いていることが推測できる。
企業側に対して本音を伏せ、形式的な『建前』の退職理由を伝えている実態が浮き彫りとなりました。この結果、管理職側は部下が離職を決意した『本当の理由』を正確に把握できていない可能性が高く、組織改善に向けた本質的な課題の特定が阻害されていると考えられます。

【3】管理職は勘違いしている?職場の風通しに関する認識差は24.1ポイントにのぼり、深刻なギャップが判明
「所属部署では、部下が上司に対して本音を話せる環境か」という問いに対し、管理職の59.5%が「そう思う・ややそう思う」と回答。しかし、同じ質問に対して一般社員が「そう思う・ややそう思う」と答えたのはわずか35.4%となった。
この結果から、管理職と一般社員の間で24.1ポイントという大きなギャップが生じていることが明らかに。管理職は「自分がマネジメントしている組織は風通しが良い」と自信を持っている一方で、部下は「上司には本音を言えない」という実態が浮き彫りとなった。

【4】半数以上が離職防止に「本音を伝える仕組み」が有効と回答。直接言えない不満の可視化が課題に
「上司に対して言いづらい悩みや本音を、会社に伝えられる仕組みがあれば離職は減少すると思うか」という問いに対しては、全体の55.2%が「そう思う・ややそう思う」と回答。

また、同質問で「そう思う・ややそう思う」と回答した一般社員が実際に退職者から聞いた「本当の退職理由」について、最も回答が多かったのは「給与・待遇への不満」。となった。
次いで「上司との人間関係やマネジメントへの不満」「人事評価への不満・納得感の欠如」が挙がっており、自身の貢献に対する適正な評価や対価としての処遇、さらにはそれらを差配するマネジメント層への不信感が、離職の決定打となっている実態が顕在化する結果に。

これは単なる給与金額の多寡のみならず、評価の透明性や上司との信頼関係の欠如が、従業員のエンゲージメントを著しく低下させ組織への帰属意識を損なう構造的な要因であることを示していると同社は考察している。
【調査概要】
調査期間:2026年2月19日~2026年2月20日
調査対象:全国20~60代 会社員(管理職378人、一般社員376人)
調査方法:インターネット調査(協力:ノバセル)
調査主体:HRBrain
<参考>
HRBrain『退職の実態と職場環境に関するアンケート調査』