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2026年度、6割以上の企業が賃上げを見込む 改善内容は「ベースアップ」が最多・5年連続で過去最高を更新

帝国データバンクは、2026年度の賃金動向に関する企業の意識について調査を実施し、結果を公表した。

なお同調査は、TDB景気動向調査2026年1月調査とともに行われたとのことだ。

■2026年度、企業の63.5%が賃金改善を見込む、ベースアップは5年連続で過去最高を更新

2026年度の企業の賃金動向について尋ねたところ、正社員の賃金改善(ベースアップや賞与、一時金の引き上げ)が「ある」と見込む企業は63.5%となった。5年連続で前の年を上回り、2年連続で6割台となり、過去最高を更新。

一方で、「ない」とする企業は11.8%と、前回調査(13.3%)から1.5ポイント低下し、2年連続で過去最低を更新した。

2026年度の企業の賃金動向

従業員数別にみると、「51~100人」「21~50人」の企業では賃金改善を見込む割合が7割を超えた。また、「6~20人」「101~300人」でも6割を超えており、中規模企業で賃金改善の動きが目立つ。

とりわけ「51~100人」では、前回調査の2025年度見込み(69.5%)より5.3ポイント増加しており、「最低賃金の引き上げや官民で連携した賃金上昇機運もあり、雇用維持のためにも継続的に賃上げを実施している」(鉄骨工事、北海道)などの意見が聞かれた。

一方で、「1,000人超」(48.1%)は前年の見込みから4.2ポイント減少し4割台となったほか、「5人以下」(41.6%)は従業員数別で最も低い水準に。「5人以下」では、賃金改善を実施しない割合(29.7%)も突出して高く、小規模企業で賃金改善を行う環境の厳しさがうかがえる。

業界別では、「製造」が71.5%で最も高く、「運輸・倉庫」(69.1%)、「建設」(66.5%)、「農・林・水産」(65.8%)が続く結果に。最低賃金の引き上げへの対応に加え、いわゆる2024年問題などで人手不足感が強い運輸業界では、賃金改善を実施する割合が高まった。

賃金改善の具体的な内容についてみると、「ベースアップ」が58.3%(前回調査比2.2ポイント増)、「賞与(一時金)」が28.2%(同0.8ポイント増)となった。「ベースアップ」は、過去最高となった前年の56.1%を上回り、5年連続で最高を更新。

賃金改善の具体的な内容

■賃金改善の理由、トップは「労働力の定着・確保」、「最低賃金の改定」が大きく増加し過去最高を更新

賃金改善が「ある」企業に理由を尋ねたところ、人手不足などによる「労働力の定着・確保」が74.3%(複数回答、以下同)で最も高く、6年連続の7割台となった。

以下、「従業員の生活を支えるため」(61.5%)、「物価動向」(53.0%)、「採用力の強化」(36.3%)、「最低賃金の改定」(29.2%)、「同業他社の賃金動向」(28.4%)が続く。

とりわけ、2025年度の引き上げ額が全国加重平均で66円と過去最大の増加幅となった「最低賃金の改定」を理由にあげる企業の割合は、前回より5.8ポイント増加し過去最高を更新した。

賃金改善の理由

■賃金を改善しない理由、「自社の業績低迷」が55.1%でトップ

賃金改善が「ない」企業に理由を尋ねたところ、「自社の業績低迷」が55.1%(複数回答、以下同)で最も高くなった。次いで、「物価動向」(18.2%)は、過去最高だった2025年度(22.7%)を4.5ポイント下回り大きく減少。

一方で、新規採用増や定年延長にともなう人件費・労務費の増加、労働環境の改善などの「人的投資の増強」(14.2%)は、前年度から2.7ポイント増加しており、教育研修の実施など賃上げ以外で「人」への投資を増やしていることが賃金改善を行わない背景として高まっていることがうかがえた。

以下、「同業他社の賃金動向」(12.9%)、「内部留保の増強」(11.1%)が続いている。

賃金を改善しない理由

■総人件費は平均4.51%増加。中小企業の従業員給与は平均4.53%増と試算

2026年度の自社の総人件費が2025年度と比較してどの程度変動すると見込むかを尋ねたところ、「増加」を見込む企業は73.9%と、同社がこの質問を取り始めた2016年度以降で最高となったという。

一方、「減少」すると見込む企業は5.0%。その結果、総人件費は前年度から平均4.51%増加すると見込まれる(大企業:平均4.48%、中小企業:平均4.51%)。

従業員給与の増加率は平均4.53%と試算した(大企業:平均4.49%、中小企業:平均4.53%)、賞与は平均4.34%(大企業:平均4.44%、中小企業:平均4.48%)、各種手当などを含む福利厚生費も平均4.40%(大企業:平均4.48%、中小企業:平均4.49%)と試算される。

2026年度の自社の総人件費が2025年度と比較してどの程度変動すると見込むか

<参考>
帝国データバンク『2026年度の賃金動向に関する企業の意識調査

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