藤田観光とリコーは、宿泊業界における客室清掃品質の均一化および向上、業務効率化を目的に、AI技術等を活用した検知システムの開発に向けた実証実験を開始すると発表した。

AIで客室清掃品質を可視化する実証実験を開始

同実証は、独自の光学技術とそこから生み出されるデータを活用した画像AI技術を持つリコーと、国内外46拠点11,693室(2025年11月現在)の宿泊施設を運営する藤田観光が共同で行うという。清掃状態をAIで自動検知し、データによる客観的な品質可視化を実現する検知システムの開発を目指すとのことだ。

同システムは、従来、人の目で行っていた清掃作業のダブルチェックをAI活用により効率化することができ、清掃品質の均一化とさらなる向上を実現するという。

また、清掃員ごとの品質データを可視化し、指導の効率化や業務改善を支援することが可能であり、製品化を目指し、同実証を通じて得られた成果をもとに改善を重ねていくとのことだ。両社は、業界全体の課題解決に貢献し、持続可能な宿泊業界の実現を目指すとしている。

■実証実験の概要(予定)

期間
2025年12月~2026年3月(予定)

実施場所
藤田観光グループ株式会社フェアトンが清掃を請け負う「ホテルグレイスリー銀座」など3ホテル

実施内容
・客室内でのデータ収集
・収集データを活用したAIによる清掃状態検出性能の評価
・清掃品質向上の実現可能性の検証