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家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する400Fは、全国の「オカネコ」ユーザーのうち給与収入がある283人を対象に「オカネコ 労働とお金に関する調査」を実施し、結果を公表した。
■給与水準に不満あり5割超、働く人の過半数は、努力や貢献を「給与範囲内」に限定したい
「あなたの現在の「給与水準」に、総合的に満足しているか」という問いに対し、「給与水準に不満あり」が52.3%(「全く満足していない」18.7%・「あまり満足していない」33.6%)と過半数に達している結果となった。

「あなたは本業に対する「努力・貢献」について、どのように考えるか?」という問いに対しては、「給与契約で求められる範囲内の努力をすれば十分」と回答した層が最も多く51.6%。
「給与への不満や期待のなさから、最低限の業務に留めたい」とする層11.6%と合わせ、努力や貢献を「給与範囲内」に限定する層は合計63.2%に。
「給与以上の成果を目指す」層は36.8%に留まる結果となったことから、働く個人の間でドライな「契約通り」の働き方が主流になっていることが示された。

■キャリアよりも「時給」優先、約半数が社内イベント・交流や残業の重要度は低いと評価
「仮に、今の本業の「時給換算額」よりも、副業の「時給換算額」の方が高い場合、あなたはどちらにより多くの時間を割きたいか?」という問いに対し、「副業(より高い時給を優先)」に時間を割きたいという回答が51.2%となり、「本業(将来のキャリアや責任のため)」48.8%を上回る結果に。

また、「仕事を通じて提供される機会のうち、あなたが「重要度が低い」と感じるもの(複数選択)」という問いに対し、「社内イベント・交流」52.6%、「労働時間が長くなる残業」48.1%が、それぞれ約半数に選ばれる結果となった。
また、「給与に直結しない研修・教育」33.6%と、3人に1人は自身のキャリア的な成長機会の重要度が低いことも判明。
さらに「上司からのフィードバック」14.5%、「部下への指導・マネジメント業務」13.1%と、それぞれ重要視していない人の数が1割以上という結果になっており、直接的なリターンに繋がらない時間消費を避ける傾向が明確に表れる結果となった。

■働く人が今最も深刻な問題と思うもの1位「実質賃金の低下」42.8%
「現在の「働き方とお金」に関する状況について、あなたが今、最も深刻な問題であると考えているテーマは何か?」という問いに対し、労働者が最も深刻な問題と考えたテーマは「物価高騰に対し、賃金上昇が追いつかないこと(実質賃金の低下)」42.8%が最多に。
次いで「老後資金や年金など、将来への金銭的不安」25.8%、「人手不足による業務負荷の増加と長時間労働」15.2%という結果となった。

■経済的安定の主軸は「自己の投資・資産形成」
「あなたにとっての「経済的な安定」を確保するために、最も重要だと考える要素は何か?」という問いに対し最も多かった回答は、「投資・資産運用で将来に備えた資産を増やすこと」で39.2%となった。
次いで「勤め先に倒産リスクがなく、長く勤められること」36.8%、「高い賃上げ率が継続的に見込めること」11.3%、「副業・兼業により、複数の収入源を持つこと」10.6%と続く。

「もし、あなたが想定より高い賃上げ(一時金含む)を得られた場合、その増額分の主な使途として最も優先したいものは何か?」という問いには、「投資・資産運用に回す」が50.9%でトップに。
この結果に同社は、賃上げが「消費」や「生活防衛」ではなく、「自己の資産形成のための資金」として活用される傾向が強いことが示されたとしている。

【調査概要】
調査名:オカネコ 労働とお金に関する調査
調査方法:WEBアンケート
調査期間:2025年11月15日~2025年11月16日
回答者:全国の『オカネコ』ユーザー・給与収入がある方283人
回答者の年齢:30代以下16.6%、40代31.1%、50代36.0%、60代以上16.3%
回答者の世帯年収:400万円未満19.8%、400万円以上600万円未満19.1%、600万円以上800万円未満20.1%、800万円以上1,000万円未満15.9%、1,000万円以上1,200万円未満7.1%、1,200万円以上11.7%、わからない6.3%
<参考>
家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ『オカネコ 労働とお金に関する調査』
