公益財団法人流通経済研究所は、全国の食品製造企業124社を対象にサステナビリティの取り組みに関するアンケート調査を実施し、その結果を公表した。

「食品製造業のサステナビリティ取り組みランキング2025」が発表

■食品製造業のサステナビリティ取り組みランキング2025

同調査の結果、ランキング1位は明治ホールディングス、2位にはカルビーと森永製菓が同率で並ぶ結果に。同研究所は、環境対応を超えた経営全体でのサステナビリティ推進が広がっている実態が明らかになったとしている。

食品製造業のサステナビリティ取り組みランキング2025

■サステナビリティへ力を入れている企業は7割以上

サステナビリティへの取り組みについて聞くと、企業の71.0%が「とても力を入れている」または「どちらかというと力を入れている」と回答。一方で、「とても力を入れている」と回答した企業は19.4%にとどまり、積極的な先進企業は依然として限られているとしている。

サステナビリティへどの程度力を入れているか

■6割以上が、今後のサステナビリティへの取り組みを拡大予定

サステナビリティの今後の取り組みについて聞くと、「拡大する予定」が64.5%という結果に。

サステナビリティへの取り組みを拡大する予定か

■「食品ロス削減・リサイクル率の向上」「地域社会への貢献」へ8割以上の企業が注力

個別テーマごとの注力度について聞いたところ、「食品ロス削減・リサイクル率の向上」が85.5%、「地域社会への貢献」が83.9%と特に注力されていることが明らかになった。一方、「持続可能な物流への貢献」は48.4%と5割を下回り、今後の強化領域として課題が残る結果に。

個別テーマごとの注力度

■約7割がサステナビリティへの取り組みが事業や経営に良い影響を与えていると感じる

サステナビリティへの取り組みが事業や経営に良い影響を与えているか聞くと、「とても感じる」「どちらかというと感じる」が68.6%に上った。

その具体的な成果については、「CO2排出量の削減」「リサイクル率の向上」「サプライヤーとの連携強化」「顧客・従業員満足度の向上」などが挙げられた。

左から、サステナビリティへの取り組みが事業や経営に良い影響を与えているか、具体的な成果

<参考>
公益財団法人流通経済研究所「『食品製造業のサステナビリティ取り組みランキング2025』発表 ~1位は明治HD~取り組み拡大企業は64.5%に 環境対応から経営基盤へ