Daigasグループは、大分県大分市の太陽光発電所に、再エネ併設型として国内最大規模の蓄電池を設置すると発表した。同発電所は大阪ガスとSonnedix Power Holdings Limitedが共同出資する運営会社が保有・運営しているものであり、発電容量約39MWの敷地内に、定格出力約30MW、定格容量約125MWhの蓄電池を導入する計画となっている。

再エネ併設型蓄電池 説明図

再エネは天候によって発電量が変動しやすく、日中に需要を上回る電力が発生することで余剰電力が生まれ、発電出力の制御が行われる事例が増加しているという。これにより、太陽光発電で生まれた電力が十分に活用されない「もったいない」状況が課題となっている。蓄電池を敷地内に設置することで、日中の余剰電力を蓄え、夕方や夜間に供給できるようになり、太陽光発電の活用効率向上と電力系統の安定化につながるとしている。

発電量が多い場合と出力制御をした場合

再エネ併設型蓄電池は、天候により不安定になりやすい発電量を平準化し、電力系統の需給バランスを保つ役割を担うという。設置工事は東芝エネルギーシステムズが担当し、竣工後の遠隔制御は大阪ガスが行う予定とのことだ。

発電シフト 説明図

同発電所は、FIT制度からFIP制度へ移行予定であり、発電・放電された電力の全量を大阪ガスが引き取る計画だという。Daigasグループは、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2030年度までに蓄電池運用規模1,000MWを目指しており、今回の蓄電池導入により再エネ普及と電力系統安定化への貢献を進めるとしている。

■発電所および蓄電所の概要

所在地:大分県大分市
太陽光発電設備:発電容量 約39MW、運転開始 2020年3月
蓄電池設備:定格出力 約30MW、定格容量 約125MWh、運転開始 2026年11月予定