PXPは、神奈川中央交通および豊田通商と共同で、次世代型太陽電池「カルコパイライト太陽電池」を活用した路線バスの燃費改善実証実験を開始した。

屋根にカルコパイライト太陽電池を設置

同実証は、神奈川中央交通の平塚営業所管内で実施されるもので、同社の路線バス5両の屋根にPXPが開発したカルコパイライト太陽電池を搭載し、車内の空調などに必要な電力を太陽光発電で補うことで、エンジン負荷を軽減し燃費改善効果を検証するという。実証期間は2026年3月26日までの約5カ月間を予定している。

カルコパイライト太陽電池は、ペロブスカイト太陽電池と並ぶ次世代型太陽電池の一つとして注目されており、軽量・薄型で柔軟性と耐久性に優れる特長を持つ。振動や衝撃にも強く、車両屋根への設置が容易で、長期間安定した性能を維持できるという。

今回の取り組みは、神奈川県の「次世代型太陽電池普及促進事業費補助金」を活用して実施される。各社は実証結果をもとに、同太陽電池の路線バスへの導入可能性を評価し、次世代エネルギー技術の普及と地域の脱炭素化に貢献することを目指す。

各社の役割として、神奈川中央交通が実証対象車両の提供および運行データの収集を担当し、豊田通商が実証企画・運営支援と技術評価を行う。PXPはカルコパイライト太陽電池の提供および技術サポートを担う。