日経トレンディは、「2025年ヒット商品ベスト30」を発表した。

2025年は、物価高はあったものの「体験最大化主義」と「ロジカル消費」が牽引したという。万博や映画『国宝』が予習・復習需要を生み、Switch 2やマーラータン、希釈飲料など「アレンジ前提」も拡大。
また、物価高で家計が圧迫され、「安物買いの銭失い」を恐れる消費者から、モノ消費、コト消費に続く、「ロジカル消費」も生まれたとしている。価格に見合った価値を感じた商品を「指名買い」が多くみられるようになったという。
そのほか、美容・家事効率化、平成ノスタルジーまで、メリハリある消費が日本を動かしたとのことだ。
■2025年ヒット商品ベスト5
1位:大阪・関西万博 with ミャクミャク
入場者数2,500万人超、関連グッズでも230億円超の黒字を達成した大阪・関西万博が1位に。入場予約の方法や会場内での楽しみ方が複雑だったことで、“予習”用のガイドブックが売れるなど関連消費が活発化。

2位:映画『国宝』
圧倒的な“芸”を見せつけた歌舞伎映画が興行収入162億円突破。“復習”のために映画の原作本を求める人が続出した上、シニア層から若者への逆転拡散で本物の歌舞伎にまで学びと消費が及んだという。

3位:Nintendo Switch 2
初代の2倍も売れるスタートダッシュで、2世代目としては異例の「機種変更」感覚の需要を開拓してヒット。旧ソフトも高画質で遊べて、データの読み込み時間を短縮するなど細かな不満を解消したことが勝因に。

4位:「平成女児売れ」(たまごっち、セボンスター等)
平成時代に“女児”だった世代が懐かしさを求め、たまごっちの予約は前作の4倍、セボンスターの売り上げは前年比2倍に。

5位:せいろブーム
「実は初心者でも扱いやすい」ということが再認識された伝統的調理器具が大ブームに。無印良品の商品は発売10日間で完売。

■6~30位
6位:麻辣湯(マーラータン)
7位:THE ANSWER
8位:長崎スタジアムシティ
9位:Jiffcy(ジフシー)
10位:アレンジ系希釈飲料
11位:OC Handy Compact
12位:スープ激うま!
13位:ラブブ
14位:「お〜いお茶PURE」シリーズ
15位:ポケポケ(Pokemon Trading Card Game Pocket)
16位:クイックル 洗面ボウルクリーナー
17位:アサヒ ザ・ビタリスト
18位:辛ラーメン トゥーンバ
19位:KIRE-NA
20位:カップ入り お茶づけ海苔、同 さけ茶づけ
21位:スマートリング
22位:エリクシール ザ セラム aa
23位:大人のやる気ペン
24位:ピュオーラ 炭酸ハミガキ
25位:Moflin
26位:dカード PLATINUM
27位:弾けるしゅわしゅわアイスバー
28位:映画『8番出口』
29位:ジャングリア沖縄
30位:令和の米騒動
【「2025年ヒット商品ベスト30」のランキング選考基準】
2024年10月から25年9月の間に発表・発売された商品・サービスなどを対象にヒットの度合いを評価。具体的には下記の3項目に沿って総合的に判定。なお、期間前に発表・発売された商品でも、期間内に著しくヒットしたものは対象に加え、昨年既にヒットしていた商品は、原則として対象外。
・売れ行き
売り上げやシェアをどれだけ拡大したか。どれだけ人を集めたか。売れ行きはどれくらい継続する余地があるか
・新規性
これまでにない画期的な技術、着眼点、売り方の工夫があったか
・影響力
他社の追随を呼んだか、あるいは従来にない市場を形成したか。生活スタイルや社会の常識を変えて、世の中に影響を与えたか
<参考>
日経トレンディ『日経トレンディ「2025年ヒット商品ベスト30」 この1年で売れたものとは』
