クラダシは、食品ロス削減月間に「Kuradashi」利用者を対象として、「物価高で変わる食生活とフードロス意識」に関するユーザー調査を実施し、結果を公表した。

■昨今の食品の値上げを受けて、よりお得に食品を購入したいと思うようになったか(n=2,436/SA)

「とても思う」と回答した人が最も多く72.8%となり、「まあ思う」と回答した人は25.1%という結果に。

同社による2024年の意識調査では、「とても思う」と回答した人が70.8%で、今年は昨年より+2%増となり、昨今の継続する物価高騰が家計に大きな影響を与えていることがわかった。

昨今の食品の値上げを受けて、よりお得に食品を購入したいと思うようになったか

■昨今の食品の値上げを受けて、買い物する際にどのような変化が現れたか(n=2,436/SA)

「よりお得に購入する方法や場所で商品を購入するようになった」という人が全体の47.3%(昨年比+3.2%)となり、次いで「明らかに価格が高騰した食材を購入する頻度を減らした」が19.4%と続く。

消費者が食材の価格に敏感化し、節約志向が強まっていることがわかった。

昨今の食品の値上げを受けて、買い物する際にどのような変化が現れたか

■昨今の食品の値上げを受けて、自身の食生活はどのように変化したか(n=3,738/MA)

「節約できる食材を使った料理を作る頻度が増えた」が最も多く43.4%となったものの、昨年より4.6%減少。一方、「特に変わらない」と回答した人は21.6%(昨年比+1.8%)で、高止まりする物価高への対応が難しい状況がうかがえる結果に。

昨今の食品の値上げを受けて、自身の食生活はどのように変化したか

■物価高などが理由となり、節約しているもの/こと(n=5,330/MA)

「価格が安いものをとにかく探して購入するようになった」と回答した人は45.8%、「値上げしたものは以前より購入頻度を減らした」は42.7%という結果に。

お菓子やお酒の購入を控える傾向も同社の過去調査より増加しており、物価高騰により、価格重視の購買や購入頻度の調整だけでなく、必要最低限の食材購入が一般化していることがわかった。

物価高などが理由となり、節約しているもの/こと

■規格外品や訳あり品、未利用魚などの購入についての考えに当てはまるもの(n=6,153/MA)

「味や品質に問題なければ形など気にしない」人が91.0%と最も多く、次いで「賞味期限が短くても気にしない」と回答した人が70.0%という結果に。

消費者は品質に問題がなければ、規格外品や訳あり品も購入し、価格面でのメリットを重視していることがわかった。

規格外品や訳あり品、未利用魚などの購入についての考えに当てはまるもの

■「フードロス」が問題になっていることを知っているか(n=2,436/SA)

「よく知っている」と回答した人は53.6%、ある程度知っていると回答した人は44.1%という結果に。

2021年と2022年9月に同じ質問を行ったユーザー調査では、「ある程度知っている」と回答した人が最も多かったことから、近年の企業の取り組みやメディアでの報道、小売店でのフードロス削減表示の増加などを背景に、消費者のフードロスへの意識が高まっていると同社は推察している。

「フードロス」が問題になっていることを知っているか

■1年前にくらべて家庭でのフードロスの量はどのように変化しているか(n=2,436/SA)

「昨年と変わらない」と回答した人が最も多く48.9%。次いで「昨年より減った」という回答が41.9%と続く。

家庭でのフードロスは、約半数が昨年と変わらないと感じる一方、約4割は減少しており、フードロス削減の意識や取り組みが一定の成果を上げていることがうかがえる結果に。

1年前にくらべて家庭でのフードロスの量はどのように変化しているか

■どちらをより強く意識した結果、フードロスが削減されたか(n=1020/SA)

「フードロス量が減った」と回答した人に、どちらをより強く意識した結果、フードロスが削減されたかを質問したところ、「節約」という回答が51.2%で最も多く、次いで「フードロスの削減」が46.4%となった。

フードロスが減った家庭では、節約意識が最も大きな要因となっており、物価高騰を背景にした節約行動が結果的にフードロス削減にもつながっていることが判明。

どちらをより強く意識した結果、フードロスが削減された

■自身の家庭で、食品が廃棄される主な原因は何か(n=2,436/SA)

「食材の余り(使い切れない)」が最も多く34.6%。次いで「消費期限切れ」と回答した人が31.3%となり、「買ったことを忘れていた」「腐ってしまった」といった理由も含めると34.7%となった。

一方で、「我が家ではロスを出さない」「必ず食べきるようにしている」と回答した人は3.7%であり、フードロスへの意識が徐々に高まっていることがうかがえた。

自身の家庭で、食品が廃棄される主な原因は何か

<参考>
クラダシ『「物価高で変わる食生活とフードロス意識」に関するアンケート