PLAN-Bマーケティングパートナーズは、全国の10代〜60代の男女4,000名を対象に「生成AIツールの利用実態調査」を実施し、結果を公表した。

同調査では、ChatGPTやGeminiなどの主要な生成AIツールに加え、2025年9月にGoogle検索へ正式導入された「AIモード」に注目し、その認知度および利用状況を比較したとのことだ。

■生成AIツールの利用頻度、約3割が月1回以上利用

まず、全国10代〜60代の男女を対象に、ChatGPTやGeminiなどの生成AIツールの利用頻度を調べたところ、「常に使っている(ほぼ毎日)」10.6%「よく使っている(週に数回程度)」12.4%「時々使っている(月に数回程度)」11.0%となり、月に数回程度以上利用するユーザーは全体の3割超にのぼった。

認知度の観点では、まだ一般的な普及段階には至っていないものの、「存在は知っているが使ったことはない」(36.1%)層を含めた認知率は8割を超えており、関心と利用は着実に広がりつつある様子がうかがえる結果に。

生成AIツールの利用頻度

年代別にみると、10代では月に数回以上利用している人の割合が合計57.7%と最も高く、生成AIの利用が日常的に定着しつつある傾向となった。

一方で、20〜30代は約30%と平均的な利用率であり、50代・60代では6割以上が「利用経験なし」と回答するなど、世代間で明確な差が見られた。

【年代別】生成AIツールの認知・利用率

■各生成AIツールの利用・認知度、ChatGPT・AIモード・Geminiが3トップ

次に、生成AIツールおよびAI搭載ツールのAI機能について、「知っている/使ったことがある」かを尋ねたところ、主要ツールにおける「よく使う」「使ったことがある」を合算した利用経験率は、上位からChatGPT(OpenAI)が36.7%と最も高く、次いでGoogle検索のAIモード28.2%、Gemini(Google)25.9%という結果に。

「よく使う」割合はGemini(10.2%)がAIモード(8.9%)をわずかに上回ったものの、「使ったことがある」割合ではAIモードが19.3%と高く、導入からわずか1カ月で生成AIツールの中でも上位に位置することが明らかになった。

調査の結果から同社は、ChatGPTが依然として最も高い利用率を示す一方、AIモードは「検索」という既存行動に自然に組み込まれた点が特徴で、生成AI利用経験がない層にも受け入れられやすいことが示唆されたとしている。

生成AIツールおよびAI搭載ツールのAI機能について、「知っている/使ったことがある」か

■AIモードの利用頻度、ユーザーの約4割が週数回以上利用

前問でAIモードを「よく使う」「使ったことがある」と回答した1,126名を対象に、「AIモードをどのくらいの頻度で利用しているか?」と尋ねたところ、常に使っている(ほぼ毎日)が16.0%、よく使っている(週に数回程度)が27.5%、時々使っている(月に数回程度)が24.0%となり、利用者の約4割が週数回以上の頻度でAIモードを活用していることが明らかになった。

AIモードが「検索」という既存行動に組み込まれていることで、他の生成AIツールと比べて日常的な利用に定着しやすい特徴があると同社は考察。

AIモードの利用頻度

■AIモードを使わない理由、「Google検索で十分」が3割

前問でAIモードを「知っているが使ったことはない」と回答した1,160名に、「AIモードを使わない理由」と尋ねたところ、最も多かったのは「通常のGoogle検索で十分だと感じる」(31.6%)という結果に。

次いで、「必要性を感じない」(30.3%)、「使い方がわからない」(21.6%)が上位に挙がり、“現状の検索で事足りている”と感じているユーザーが一定数いることが明らかになった。

AIモードを使わない理由

年代別でみると、特に50代以上では「通常のGoogle検索で十分だと感じる」「必要性を感じない」が約4割に達しており、世代間で価値認識に差があることがうかがえた。

【年代別】AIモードを使わない理由

一方で、「興味はあるがまだ試していない」層が全年代で約2割存在しており、認知は進んでいるものの未利用層が残る現状から、今後の利用拡大余地は大きいと同社は考察している。

<参考>
PLAN-Bマーケティングパートナーズ『生成AIツールの利用実態調査