日本気象は、同社運営のサイト「てんきとくらす」において、登山者を対象とした「クマと登山に関するアンケート」を実施し、その結果を公表した。

■クマの出没増加による意識の変化:77%の登山者が不安・ためらいを感じる

「クマの出没報道が増えていることを受け、登山に対する考え方や意識に変化はあったか」と聞いたところ、77%の登山者が「不安で慎重になったり、登山をためらう」と回答した。

クマの出没報道が増えていることを受け、登山に対する考え方や意識に変化はあったか

■登山計画への影響:半数に影響

「実際に、登山計画に影響はあったか」と聞いたところ、「影響があった」「影響がなかった」がほぼ半数ずつという結果になった。

実際に、登山計画に影響はあったか

■実際の登山計画への影響:「行き先の変更」が6割超

前項で「影響があった」と回答した人に対し、具体的な影響を聞いたところ、「行く山を変更した」が61.6%と最も多く、次いで「安全対策を強化した」が39.9%となった。

その他の影響では、ルートの変更やテント泊の中止、クマ対策グッズの用意などの回答が寄せられた。

クマ出没増加の登山計画への具体的な影響

登山仲間の間の話題:3人に1人が「計画変更」の話題を認識

「登山仲間の間で、クマの影響により登山計画を変更したという話を聞いたことがあるか」という質問に対し、計画を変更した話を聞いたことがない人が多数を占めたものの、37%の人が「聞いたことがある」と回答した。

登山仲間の間で、クマの影響により登山計画を変更したという話を聞いたことがあるか

■クマの出没情報へのニーズ:8割以上が「最優先」または「重要」視

「今後、登山計画を立てる際に、クマの出没情報をどの程度重視するか」と聞いたところ、「最優先で考慮する」と「重要な判断材料とする」という回答が合わせて84.2%に上った。

今後、登山計画を立てる際に、クマの出没情報をどの程度重視するか

■クマ対策の実施状況:「報道後に強化した」が約4割

「クマの出没報道が増える以前と比べて、登山時のクマ対策を強化したか」という質問に対し、「元々対策をしている」人が約半数を占める一方で、「報道を受けて対策を強化した」人が38%という結果となった。

クマの出没報道が増える以前と比べて、登山時のクマ対策を強化したか

■強化した対策:「グッズ携行」や「情報確認」が上位

前項で「対策を強化した」と回答した人に具体的な対策を聞いたところ、「クマ鈴やラジオの携行」が76.2%、「クマの出没情報の確認」が68.8%と上位を占めた。

その他、「咳払いや独り言、大声を出すなど、人間の存在をアピールしながら山道を歩く」といった回答も見られる。

登山時に強化した具体的なクマ対策

<参考>
日本気象『クマと登山に関するアンケート