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パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、企業におけるミドルシニア層の採用に関する調査(バイアス編)を実施し、その結果を公表した。

なお、同調査における「ミドルシニア層」は45歳以上の人材を指すとしている。
■ミドルシニア層の採用前に「懸念あり」が約7割、一方で採用後は8割以上が「課題に感じない」と回答
同調査によると、2024年度にミドルシニア層を採用した「採用実績あり企業」において、採用前に懸念があったか聞くと、66.7%が「ある」と回答。

懸念内容を聞くと、「業務内容の習得に難がありそう」が48.1%、「必要なスキルが想定よりも不足していそう」が43.0%、「新しい業務領域や技術へのキャッチアップに難がありそう」が24.6%と続いた。
一方で、採用後にそれらの項目について「課題に感じなかった」と回答した割合はそれぞれ89.6%、85.8%、82.8%に達し、懸念の多くが杞憂であったことが明らかになった。

■約5割の企業が、採用したミドルシニア層が「活躍している」と回答
採用したミドルシニア層の活躍状況について聞いたところ、「とても活躍できている」「活躍できている」と答えた企業が49.5%に上り、「全く活躍できていない」と回答した企業は3.8%にとどまる結果に。

また、ミドルシニアを採用してよかったことを自由回答で聞くと、以下のような回答が挙げられた。
・これまでのキャリアや経験もあり、自律的に行動してくれる。基礎的な研修の必要がない
・マネジメント経験が豊富で経営マインドを持っている人材が多い
・技術者として採用したが業務改善も得意で業務効率化に貢献
■「ミドルシニア採用実績なし企業」の8割上が懸念あり、一方で「採用実績あり企業」の9割以上が「課題に感じない」と回答
一方、2024年度以降に採用実績がなく、今後も採用予定のない「採用実績なし企業」では、82.5%が「ミドルシニア層の採用に懸念がある」と回答。

具体的な理由としては、「キャリアが固まっていて柔軟性が低そう」が36.6%、「希望する給与水準と募集条件が合わなそう」が29.9%、「業務内容の習得に難がありそう」が28.4%、「必要なスキルが想定よりも不足していそう」が28.4%と続いた。
しかし、「採用実績あり企業」では、これらの項目すべてについて採用後に「課題に感じなかった」と回答した割合が9割を超えており、先入観と実際の結果に大きな差があることが示された。

【調査概要】
調査名称:企業のミドルシニア層の採用に関する調査(バイアス編
調査対象:全国の20〜60代の正社員・会社役員・代表取締役・公務員・団体職員(中途採用担当者)
有効回答数:1,329人
分析対象:採用実績あり企業505人、採用実績なし企業325人
調査期間:スクリーニング調査8月22日~26日/本調査8月29日~9月1日
調査方法:Webアンケート
<参考>
パーソルキャリア『転職サービス「doda」、企業のミドルシニア層の採用に関する調査レポート(バイアス編)を発表』