ANAは、neoAIが開発した生成AIプラットフォーム「neoAI Chat」を、空港・整備・客室・運航などの航空機オペレーション部門に本格導入した。

ANA、「neoAI Chat」を航空機オペレーション部門に本格導入

「neoAI Chat」は、ANAの自社クラウド基盤上で運用され、機密情報を保護しながら生成AIを活用できるプラットフォーム。社内に蓄積された膨大な規程・マニュアル・手順書などをAIが横断的に解析し、社員が対話形式で必要な情報を瞬時に検索できるという。

本格導入に先立ち、2024年8月から成田空港で試験導入を実施した結果、航空機オペレーション業務における検索時間の大幅な短縮と判断精度の向上が確認された。これを受け、ANAグループのオペレーション部門全体への展開を決定したとのことだ。

導入によって、規程やマニュアルの検索時間は従来比で約90%短縮され、報告書や教育資料などの作成時間も約75%削減される見込みだという。社員がより創造的で付加価値の高い業務に集中できる時間を創出し、現場の判断スピードと対応力を高めるとしている。

期待される効果

また、「neoAI Chat」は、ANAが重視する安全運航体制の一環として、最新情報への迅速なアクセスを可能にすることで、客室や整備現場などでの対応力向上にも寄与するという。AI活用を通じて、社員一人ひとりの専門性と創造性を引き出し、より快適で安心な空の旅の実現を目指す方針である。