博報堂生活総合研究所は、15~69歳の男女に対して、暮らし全般のデジタル化の度合いを調べる「生活DX定点」の調査を実施し、その結果を公表した。

■退職願、就職面接、授業参観、ご祝儀は「オンラインでいい」が4割超 「面接」は10~20代と全体で意識差

調査によると、「授業参観」「ご祝儀の受け渡し」「退職願の提出(有職者ベース)」「就職などの面接」などのシチュエーションでは、4割以上が「オンラインでもかまわない」と回答した。

特に、10~20代では、「授業参観」「就職などの面接」で5割を超える人がオンライン化に肯定的であり、「ご祝儀の受け渡し」「退職願の提出(有職者ベース)」もほぼ5割に。

10~20代は「就職などの面接」(+12.2pt)、「仕事上の謝罪(有職者ベース)」(+9.9pt)、「学校の授業」(+9.4pt)などで全体を大きく上回り、オンライン化への抵抗がない様子がうかがえる。

一方、「結婚のプロポーズ」「デート」など恋愛にまつわるシチュエーションにおいては、オンラインでもかまわないという人は全世代で少数派にとどまった。

オンラインでもかまわないと思う生活のシチュエーション

■デジタル化で「情報感度・興味関心広がった」が3割超 一方、ストレスは増加傾向に

デジタル化によって「情報の感度が上がった」「新しい趣味や興味が増えた」「時間の使い方が上手くなった」と回答した人は3割を超え、生活の中で得るものやスキルの向上を実感している人が多いことがうかがえる。

一方で、「自己肯定感が高まった・低くなった」、「人間関係が広がった・狭くなった」といった項目の差分は3pt以下で、デジタル化による影響の現れ方が人によって異なる傾向に。

また、「ストレスが増えた」と回答した人は、「ストレスが減った」とする人を5.8pt上回り、デジタル化がもたらす生活の変化に負担を感じている側面も浮き彫りになった。

デジタル化に関する生活の意識・内面の変化

<参考>
博報堂生活総合研究所『生活DX定点