ファーメンステーションと雪印メグミルクは、出荷できなくなった北海道産スキムミルクを原料にエタノールを発酵精製し、それを配合した除菌ウエットティッシュを共同開発したと発表した。商品は2025年5月より、雪印メグミルク創業100周年イベントのノベルティとして配布を開始している。

今回の取り組みは、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に向けた「未利用資源 再生・循環パートナーシップ」の一環である。袋の破損などにより出荷できなくなったスキムミルクを、ファーメンステーションが独自技術で発酵・蒸留し、エタノールを製造。雪印メグミルクとしては初のアップサイクル製品化となった。

完成したウエットティッシュは、99%が天然由来成分で構成され、植物由来の生分解性セルロース素材の不織布を使用している。チャ葉エキスやグレープフルーツ種子エキスも配合されており、環境への配慮と除菌性能を両立した仕様とした。除菌性能については、業界団体が制定した基準に基づいたテストを実施している。
同製品は、5月17日に「雪印こどもの国牧場」で開催されたイベント「ミルクフェスティバル」から配布を開始し、今後は全国8工場で開催予定の同イベントでの配布を予定しているとのことだ。
ファーメンステーションは、今後も企業とのパートナーシップを通じて、食品・飲料メーカーなどが保有する未利用資源の再生活用を進めるとしている。