ファミリーマートは、2024年における物流配送のCO₂排出量が2017年度比で12.8%減少したと発表した。同社は2030年までに30%削減を目標としており、AIを活用した配送ルートの最適化や環境対応車両の導入など、多岐にわたる取り組みを推進しているという。

2022年10月からは、弁当やサンドイッチなどの定温・チルド配送にAIを活用した配送シミュレータを導入。2023年10月からは冷凍食品、2024年6月からは常温配送にも適用範囲を拡大し、効率的なルート設定により配送コースや車両台数を約10%削減した。これにより、走行距離は2017年度比で約5,300万キロ(約20%)削減されたとしている。
また、2019年9月からは排出ガス規制をクリアしたクリーンディーゼル車への入れ替えを進め、2025年2月末までに約2,300台の配送車両を更新。さらに、2021年11月からは燃料電池(FC)小型トラックの導入を開始し、2025年5月末時点で17台が稼働している。リニューアブルディーゼル(RD)を使用した配送車両も2021年6月から運用を開始し、2025年2月末時点で3台が走行しているとのことだ。
他社との協業も進めており、2024年2月からはコカ・コーラ ボトラーズジャパンと神奈川県海老名市・厚木市エリアでの配送において車両の共同活用を開始。これにより、新規の配送車両の削減と車両の安定稼働を図っているという。
ファミリーマートは、今後も配送コースの効率化、環境配慮型車両の導入、他社との協業・連携、配送回数の最適化などを強化し、物流配送におけるCO₂排出量削減を積極的に推進していくとしている。