キャリアデザインセンターは、同社が運営する転職サイト『女の転職type』において、働く女性396名を対象に「男性の育休」に関するアンケートを実施し、結果を公表した。

「男性の育休」に関するアンケート

調査によると、男性の育休取得に対する評価について「とてもいいと思う」が62.9%、「いいと思う」が31.1%で、全体の94.0%が肯定的に捉えていることが明らかになった。一方で「あまりいいと思わない」は1.8%、「まったくいいと思わない」は0.3%にとどまった。

男性が育休を取得することについて

夫(パートナー)に育休をどの程度取ってほしいかという質問では、未婚者も含めて「数か月」との回答が最多だった。長期育休については、「半年」「1年以上」と回答した人の割合は、子供がいる人では21.3%、子供がいない人では32.7%だった。「取ってほしいと思わない」と回答したのは、子供がいる人で7.7%、いない人で3.7%であり、子供がいる人の方が育休に対する慎重な意見が多い傾向が見られた。2021年の調査と比較すると、「半年」と回答する人の割合が増加しており、長期育休への期待が高まっている様子がうかがえるという。

夫(パートナー)には、どの程度育休を取ってほしいか

夫(パートナー)が育休を取得している間に自分はどうしたいかについては、「自分も育休を取り、育児を一緒にやりたい」が77.3%と最多だった。一方で、「自分は時短で仕事復帰し、夫に育児を多めに担当してほしい」または「自分はフルタイムで復職し、夫メインで育児をしてほしい」という回答は合計で16.6%となり、およそ6人に1人が自分より夫(パートナー)に育児を負担してほしいと希望していることが判明した。

夫(パートナー)が育休を取得している間、自分はどうしたいか

実際に夫(パートナー)が育休を取得したことがある人に対して、その影響を聞いたところ、「家事・育児の分担が進んだ」が34.4%で最多となり、「精神的な負担が軽減された」と「いい変化はない」がそれぞれ29.5%で続いた。一定数の女性は、育休取得がポジティブな変化をもたらしたと感じている一方、変化を実感できなかったという意見も見受けられたとのことだ。

夫(パートナー)の育休取得で「いい変化」はあったか

職場における男性の育休取得状況については、「取っていない」が31.6%と最多で、「ごく一部」が21.5%となった。「半分程度の人が取っている」「ほとんどの人が取っている」との回答は合計で9.8%にとどまり、育休取得が一般化している職場は少数派であるという実態が示された。

職場の男性は、どのくらいの人が育休取ってるか

さらに、男性が育休を取得できていない理由については、「サポート体制や制度が整っていないから」が36.3%で最も多く、「社内で取得している人が少ないから」35.4%、「昇進や評価に響きそうだから」26.3%、「上司や同僚によく思われなそうだから」24.2%と続いた。これらの結果から、制度の不備だけでなく、職場の空気や文化が育休取得の障壁になっていることがうかがえるという。

男性が育休を取れない理由

<参考>
出典:女の転職type『「男性の育休」に関するアンケート