TOWINGは、シリーズBラウンドにおいて総額約19.4億円の資金調達を実施したと発表した。これにより、累計調達額は約29.5億円となったという。

TOWINGは、独自のバイオ炭前処理技術と微生物培養技術を活用した土壌改良資材「宙炭(そらたん)」の開発・製造・販売を手がけており、今回の資金は、同製品の研究開発、製造拠点の拡充、および国内外での事業展開に活用される予定だとしている。

同社は2024年に愛知県豊橋市で量産拠点となる「豊橋プラント」を稼働させ、2025年4月からは岩手県住田町に設置した「岩手プラント」の試験運用も開始している。今後も各地域での宙炭製造・供給体制の整備に加え、リジェネラティブ農業やカーボンクレジットといった周辺領域の事業も展開していく方針である。
海外展開については、アメリカ・ブラジル・タイなどで大手企業と連携し、トマトやコーヒーなど主要作物における環境再生農業の実証を進めており、JICAや農林水産省との連携も視野に入れた国家レベルの農地再生プロジェクトへの参加も表明している。
調達資金は、第三者割当増資、ベンチャーデット、金融機関からの融資で構成され、既存投資家に加え、脱炭素化支援機構(JICN)、サントリーホールディングス、博報堂、電源開発など多様な出資者が参画している。

TOWINGは今後、「グリーン&アグリ領域のプロフェッショナルカンパニー」として、国内外の持続可能な食料システムの構築と脱炭素社会の実現に貢献していくとしている。