キユーピーとカゴメは、未利用野菜資源をバイオ炭化する取り組みについて共同研究を開始すると発表した。

同研究は、野菜に関わる事業に注力する両社が協力して、野菜の栽培・加工に関するサステナビリティ課題を解決することを目指し、持続可能な農業の実現に貢献する取り組みだという。
■共同研究の目的
1.バイオ炭化するための技術確立
野菜という水分含有量が高い資源を効果的にバイオ炭化する技術を開発。効率的な脱水方法や炭化技術の確立を目指す。
2.バイオ炭を施用した際の栽培特性の評価
野菜由来のバイオ炭の農業利用における有効性を検証し、土壌改良効果や作物の生育促進効果を明らかに。
3.カーボンネガティブな事業モデルの確立
バイオ炭の生産・利用を通じて、CO2の固定化と排出削減を図り、温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジットとして国が認証する「J-クレジット制度」を活用して、継続的にカーボンネガティブな事業モデルの確立を目指す。

両社は今後、バイオ炭化するための技術確立(炭化条件確認、脱水条件確認)、バイオ炭を施用した際の栽培特性の評価、バイオ炭サンプル製造、バイオ炭テスト施用という流れで研究を進める予定としている。
これらの取り組みを通じて、未利用野菜資源の有効活用だけでなく、農地の土壌改良効果の向上やCO2削減を目指すとのことだ。