Appleは、2015年比でグローバルな温室効果ガス排出量を60%以上削減したと発表した。

これは、同社が掲げる2030年までに全事業でカーボンニュートラルを目指す「Apple 2030」目標の一環。2025年のアースデイを前に公開された「2025年環境進捗報告書」では、クリーンエネルギーや再生素材の活用など、環境負荷低減に向けた複数の成果が明らかにされた。
Appleは、2024年にサプライチェーン全体で17.8ギガワットの再生可能電力を導入し、2180万トンの温室効果ガス排出を回避。ディスプレイや半導体製造におけるフッ素系温室効果ガス(F-GHG)の削減にも注力し、関連サプライヤーが合計840万トンの排出を抑制したという。

さらに、製品に使用するマグネットの99%で再生希土類元素を、Apple設計のバッテリーの99%で再生コバルトを使用するなど、2025年目標の100%再生素材使用にほぼ到達しているとのことだ。
また、ゼロ・ウェイストプログラムを通じて、2024年には60万トンの廃棄物を埋め立てから転用。2015年以降では累計360万トンの廃棄物削減を達成し、環境負荷低減と資源循環を推進している。

Appleの環境・政策・社会イニシアチブ担当副社長、リサ・ジャクソン氏は「Apple 2030は事業のあらゆる部分に関わる目標。クリーンエネルギーと再生素材の活用拡大、廃棄物削減、自然への投資を通じて、さらなる進展を目指す」と強調した。
同社は、2030年までに排出量を75%削減し、残りは高品質なカーボンクレジットで相殺する計画としている。今回の成果は、Appleの環境戦略がグローバルなサプライチェーンや製品ライフサイクル全体で実を結んでいることを示しているとのことだ。