日々の暮らしのなかにあるサステナビリティを紹介する特集「サステナブック」。第29回に登場するのは、モーニング娘。を経て俳優・モデルとして活躍する高橋愛さん。生活のなかで楽しくサステナビリティと向き合う高橋さんが、竹から生まれた洗濯用洗剤を紹介。

【プロフィール】
高橋愛さん
アイドルグループ「モーニング娘。」に5期メンバーとして10年間在籍し、第6代リーダーおよびHello! Projectのリーダーを務める。グループ卒業後は、俳優としてミュージカル、舞台、ドラマに出演する傍ら、ファッション誌を中心にモデルとしても活躍。ジェンダーレスコスメのプロデュースや、各ファッションブランドとのコラボ展開など、活動の幅を広げている。

竹から生まれた天然成分100%の洗濯用洗剤

出典:Bamboo Clear(https://ethicalbamboo.com/bamboo-clear/

——今回ご紹介いただくサステナブルな商品についてお聞かせください。

竹から作られた洗濯用洗剤Bamboo Clear(バンブークリア)を紹介します。オーガニック商品を多数取り扱うコスメキッチンでこの洗剤に出合いました。Bamboo Clearは、界面活性剤や化学物質、香料を一切使用せず、天然成分100%で作られた洗剤です。お肌が敏感な人でも安心・安全に使えるのが魅力です。

竹は、日本に古くからある生命力の強い素材ですよね。成長が早く、資源としてもすぐれている竹を活用することは環境にもやさしく、とても素晴らしい取り組みだと思い、応援しているブランドです。

——使い心地や洗い上がりなどはいかがですか?

これ一本で充分です! 柔軟剤は入っていませんが、竹に含まれるミネラル成分のおかげで、ふっくらとした仕上がりになります。また、竹本来の消臭効果があるのもうれしいポイントです。

香料が入っていないので、気分に合わせてお気に入りのアロマオイルを足してすすぐこともあります。お洗濯以外にも、希釈すれば掃除や食洗機にも使えるみたいで、とても万能です。あべさん(夫)も気に入ってくれています!

私なりのサステナビリティ

——お肉の摂取を控えた生活をしているようですが、その理由をお聞かせください。

特にサステナビリティを意識したわけではないのですが、食生活を見直す中で、お肉を控えたところ、私の体に合っているようでした。

幼いころから親が添加物の入った食材や調味料を避けていたこともあり、食を通じて体を大切にする考え方が自然と身についていました。また、周囲にヴィーガンの人や、魚介類は食べるペスカタリアンの人がいたことも影響し、そういった食生活に興味を持つようになったのだと思います。

私の妹はお肉に加えて甲殻類も食べられないため、外食の際はヴィーガン対応のレストランを選ぶことが多いんです。そんな中で特にお気に入りなのが、中華料理店のVegan veggie 嫦娥(ヴィーガンベジー ジョウガ)。ヴィーガン料理と聞くと物足りなさを感じる方もいるかもしれませんが、ここの料理はお肉を食べる人でも満足感を得ることができるのでオススメです!

最近は、海外から日本を訪れる方も増え、文化的・宗教的な理由でお肉を食べられない方も多いですよね。そうした方々のためにも、ヴィーガン対応のレストランやメニューがもっと増えるといいなと思います。

——サステナブルな商品に惹かれる理由はどこにありますか?

どんな商品でも消費者のことを考えて作られていると思いますが、オーガニック商品やサステナビリティに配慮した商品には、「生活が豊かになってほしい」「ストレス社会に癒しを与えたい」といった、人に優しいものづくりが多いように感じます。そういった生産者の思いに触れると、自然と応援したくなってしまいます!

職業柄、生産者の方々とお話しする機会もあるのですが、みなさん熱い思いを持っていて、とても魅力的な方ばかり。このSNS時代に、直接お話を伺える機会があるということは、すごく貴重で大きなエネルギーをもらえます。

もともと興味を持つとハマりやすい性格なので、せっかくなら思いのこもった商品を応援したいという気持ちが強いです。

——サステナビリティに関連して、こんな商品やサービスがあったらいいなと思うものはありますか?

取っておきたいけれど、使い道がないものってありませんか? 例えば、お買い物の際に包装として結んでくれるリボンとか。もったいなくて捨てられずにいたところ、祖母がそのリボンをつなげて一枚の布にし、ポーチを作ってくれたんです。

こうした「捨てられないけれど使い道がないもの」を、新たな形に生まれ変わらせるようなワークショップがあれば、ぜひ参加してみたいですね。

チャリティーフリーマーケット出店時の様子

日本には、青森の「南部裂織」のように、昔から布をつなぎ合わせて再利用する文化があります。そのような考え方がもっと広がって、一般的になれば素敵だなと思います。

——私たちはサステナビリティとどのように向き合うべきだと思いますか?

「やった方がいい」とか「やらないといけない」という義務感から始めると、かえってストレスになってしまいますよね。「地球によいことが、自分にもよいことなら気持ちがいい!」と思えることから始めてみるのが大切だと思います。例えば、マイボトルを持ち歩くのも、好きな飲み物を持ち歩けたり、節約になったりと、自分にとってのメリットに目を向けると、無理なく続けられるのではないでしょうか。

私自身も、以前は「こうしなきゃダメ、ああしなきゃダメ」という窮屈な考えにとらわれてしまっていた時期がありました。でも、その意識から解放されてから、生活が豊かになった気がしています。その中で選択したことが、結果的にサステナビリティにつながっているのが理想的な形ですよね。まずは、自分のことを大切にしながら取り組むこと。それを心地よく続けられたら最高です。