ファーストリテイリング、2025年3月に報酬体系を改定 最大54%の年収増 新入社員の初任給を30万円から33万円に

Seoul, Korea, August 11, 2019 : UNIQRO store in D-cube city Department Store. Japan's fast fashion brand.

ファーストリテイリングは2025年3月に日本国内の報酬体系を改定し、人材への投資を大幅に強化すると発表した。同社はグローバル競争力と成長力を向上させるため、新たな報酬体系を導入するという。

新しい報酬体系では、本部や営業部門の正社員の年収が最大11%増加する予定であり、さらに経営層や要職への抜擢が行われた場合には最大で54%増加する可能性があるという。なお、報酬の引き上げは一律ではなく、各従業員の能力や意欲などを総合的に評価して適用する方針である。

新入社員の初任給については、現行の30万円から33万円に増額され、年収ベースで約10%増となる見込みだ。また、入社1〜2年目で新人店長に就任した場合の月収は39万円から41万円に、年収では約5%増の730万円程度になるとしている。

ユニクロやジーユーの販売員についても、2023年11月〜12月に各地域の報酬動向を踏まえ、スタート時給を最大1700円に引き上げた。その後も個々の実績や能力に応じて時給を見直しており、2024年9月には販売員でありながら店長と同水準の報酬を目指すキャリア制度を新設した。この制度により、世界水準の店舗経営を担う人材の育成をさらに推進するとしている。

なお、日本以外の地域でも同社の報酬体系は全産業ベースで優位性を持つよう随時見直しを行っているとのことだ。

同社は2023年8月期に全従業員を対象とした報酬テーブルの全面的な改定を実施し、能力や実績に応じた報酬水準を4%から40%の範囲で引き上げた。この取り組みにより、生産性の着実な改善を実現してきたとしている。

今回の改定では、さらなる競争力強化を目指し、現行の報酬体系に加えて新しい体系を導入し、意欲と能力のある従業員への適切な評価と報酬を行う方針だ。

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