GMOインターネットグループは、生成AIの活用による業務効率化と価値創造を推進し、グループ全体の生成AI活用率が88.6%に達したと発表した。2024年の業務削減時間は推定151万時間を超え、効率化だけでなく新たな価値創造への取り組みも進められているという。
同社の調査によると、生成AIを活用するパートナー(従業員)の割合は国内全体の88.6%で、前回調査から1.8ポイント増加した。生成AI活用により、1人あたりの月間業務削減時間は30.1時間に達しており、月間合計では約16万1,000時間が削減された。これにより、2024年の年間削減時間は151万時間に達したとしている。
また、生成AI検索の活用が進んでおり、過半数のパートナーが利用しているという。特に自社提供の生成AI検索ツール「天秤AI byGMO」の利用率は21.4%で、「ChatGPT Search」(34.7%)に次ぐ結果となった。生成AI検索は、情報収集の効率化や多角的な視点からのアイデア生成などで有効に活用されているとしている。
■パートナーのコメント
<「生成AI検索」の利用はどのようなメリットがあるか?また、どの様な用途に使っているか?>
・情報収集のスピード:「生成AI検索は質問をしながら絞り込むことができるので、必要な情報を速やかに精確に得ることができます。特に、旅行先を決定する際に条件を追加しながら検索するのが便利でした。」
・多角的な回答の比較:「複数のAIからの回答を比較することができるので、内容の正確性をチェックしやすく、とても参考になります。」
・アイデア生成:「生成AIを使って、アイデア出しやブレインストーミングが非常にスムーズになります。普段思いつかないような新しい提案や、異なる角度からのアプローチが可能になり、クリエイティブな作業がより豊かになりました。」
・法的・専門的情報の検索:「海外の税法を調べる際、生成AI検索を利用することで大まかな方向性を得られ、大幅に時間を節約できました。」
さらに、同調査では、生成AIを使いこなす理想像として「AIを活用して新たな価値を生み出す人」という回答が多くみられた。単なる業務効率化にとどまらず、生成AIによる価値創造が重要視されていることが明らかになった。
■パートナーのコメント
<生成AIを使いこなせているなと思う人はどんな人か?>
・生産性向上:「労働時間を変えずに生成AIを取り入れ、生産性を大幅に向上させている人を見て、理想的な使い方だと感じました。
・価値創造:「生成AIを用いて業務効率を上げるだけでなく、そこから生まれたリソースで新しい価値を生み出し利益を出している人が印象的です。」
・AIの特性を最大限に活用:「『これをやるならこの生成AIサービス』と、サービスごとの得手不得手を理解し、強みを引き出して使いこなしている人がいると感じます。」
・専門知識とAIの融合:「例えば、弁護士のように本来の知識や引き出しが豊富で、それを補強する形でAIを自分のパートナーとして活用している人が印象的です。」
・スピード感:「ChatGPTなどを使い、求める回答に最短でたどり着けるスキルを持った人が際立っています。」
【調査概要】
調査テーマ:「生成AI活用」実態調査
回答者数:6,370人(有効回答5,136人)
調査対象:GMOインターネットグループの国内パートナー(正社員、契約社員、アルバイト、派遣社員、業務委託)
調査期間:2024年12月9日~12月13日
<参考>
GMOインターネットグループ『生成AI活用調査』