Hondaの中国現地法人である本田技研工業(中国)投資有限公司は、中国広東省広州市に新設した広汽Hondaの開発区新エネルギー車工場の稼働を開始したと発表した。
同工場は、高効率で低炭素な生産体制を目指しており、最新技術を導入した環境負荷の低減に取り組んでいるという。
プレスや溶接工程では部品搬送の自動化により物流要員をゼロ化し、溶接強度検査にはHondaとして初めてAI技術を採用。また、組立工程全体の約30%を自動化することで、高効率な生産ラインを実現しているという。
環境面では、工場敷地内に設置した22メガワットの太陽光発電システムを活用し、年間のCO2排出量を約1.3万トン削減する見込みとしている。さらに、低VOC塗料の採用や有害物質を100%処理可能な排水設備を導入し、環境負荷を大幅に低減している。VOC排出量については、広東省の基準限度を70%以上削減することを目標としているという。
Hondaは、2050年までに製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルを実現するというグローバル目標を掲げている。中国市場では2022年にEV「e:N」シリーズを販売開始し、2024年度には次世代EV「烨(yè)」シリーズを投入する予定である。これにより、2027年までに10機種のEVを市場に投入し、2035年までに中国でのEV販売比率100%を目指すとしている。