メルク、静岡県掛川市「静岡事業所」に半導体パターニング材料開発の先端材料開発センター新設へ　建設に約100億円を投資

Merck（以下、メルク）は、静岡県掛川市の「静岡事業所」に、新たに先端材料開発センター（Advanced Materials Development Center、以下、AMDC）を建設するため、7,000万ユーロ超（約100億円）を投資することを発表した。

同投資により、半導体製造の重要な工程であるパターニングプロセス向けの材料開発力を強化し、半導体技術の発展と世界のエレクトロニクス産業の成長支援に向けた取り組みを加速するとのことだ。

2026年に運営を開始するAMDCは、メルクのパターニング材料の研究開発機能を強化するもので、厳しい環境基準を満たす最新の半導体ノードや革新的な材料のための最先端のソリューション開発が可能になるという。

面積5,500平方メートルの施設に最先端のクリーンルームと高度な研究設備を完備し、また進展著しい半導体業界のニーズに柔軟かつ迅速に対応すべく、将来の拡張性を考慮して設計される。

AMDCの新設は、半導体技術の進化と持続可能なイノベーションを促進するメルクの取り組みの一環。

EUV（極端紫外線）材料やDSA（誘導自己組織化）などの最先端のソリューションに注力し、AI半導体や先端ノードを含む次世代アプリケーションの需要に応えながら環境負荷の低減も目指としている。

同社は、2021年より日本国内の半導体材料拠点の強化を継続的に実施、総額1億2000万ユーロを超える規模の投資を行っている。これにより、技術革新を推進し業界の成長を支援するという取り組みをさらに強化していくとのことだ。