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パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、「平均年収ランキング2024」を発表した。
■全体:2024年の平均年収は426万円で、前年から12万円アップ
2017年に調査した際の平均年収は418万円で、そこから長らく減少傾向が継続。経済的にも新型コロナの影響を強く受けた2021年と2022年には平均年収が403万円まで落ち込むが、2023年・2024年の直近2年間は上昇傾向が見られ、2024年は2017年以降最高額となる426万円に。
男女別では、男性は481万円で前年から17万円、女性は366万円で10万円アップ。
年収中央値で見ても、全体で380万円となり、前年から20万円アップ。男女別の年収中央値は、男性は420万円、女性は340万円で、どちらも20万円アップという結果となった。
■職種別:1位は「医師」で1,089万円。職種分類ではトップ10のうち、「金融系専門職」の分類が4つを占める
全173職種の平均年収ランキング1位は、「技術系(メディカル/化学/食品)」の「医師」(1,089万円)という結果に。2位は「アナリスト」(911万円)、3位は「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」(873万円)が続く。
近年の活況な金融市場を背景に、業績を伸ばした企業の多くで成果報酬の引き上げや基本給を底上げするベースアップなどが進む。
「アナリスト」は前年よりも平均年収が116万円アップ、「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」63万円アップしており、全職種の中でも特に年収が伸びた職種となっている。
職種分類別で見ると、トップ10に最も多くランクインしたのは「金融系専門職」、トップ20では「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」と「企画/管理系」でとなった。
■業種別:1位は「ベンチャーキャピタル/プライベートエクイティ」で816万円。業種分類ではトップ20に、「金融」と「メディカル」系がそれぞれ7つずつランクイン。
全97業種の平均年収ランキング1位は「金融」に分類される「ベンチャーキャピタル/プライベートエクイティ」(816万円)、そして同じ「金融」の「投信/投資顧問」(800万円)が2位。
6位「証券会社」(620万円)、7位「信託銀行」(611万円)も含めると、トップ10のうち「金融」に分類される業種が4つを占めており、活況なマーケット状況などが影響したものと同社は考察している。
3位の「たばこ」(790万円)は、前年から123万円の大幅アップとなり、最も平均年収が増加した業種。たばこ主要企業の海外市場での売り上げ増加に伴う業績伸長などが、平均年収アップにつながったと考えられるとのことだ。
なお業種分類別で見ると、トップ10に最も多くランクインしたのは「金融」、トップ20では、「金融」と「メディカル」となった。
■年代別:前年から20代は8万円アップ、30代は4万円アップ、40代は8万円アップ、50代以上は前年を維持
2024年の年代別の平均年収は「20代」が360万円、「30代」が451万円、「40代」が519万円、「50代以上」が607万円。男女別に見ても全年代で前年よりも平均年収がアップしている。
■都道府県別:47都道府県のうち44都道府県で年収アップ。前年同様1~5位までを関東エリアが占める
47都道府県のうち、最も平均年収が高い都道府県は、「東京都」(471万円)で、トップ5を関東の都県が占める結果に。
2023年よりも平均年収が増加したのは44都道府県、変化なしが「島根県」のみ、減少したのが「愛媛県」「高知県」の2つ。最も上昇幅が大きかったのは17万円アップの「神奈川県」と「長崎県」で、次いで16万円アップの「東京都」が続く。
7つのエリア別に見ても、すべてのエリアで平均年収は増加。上昇幅が大きい順に、「関東」(15万円アップ)、「東海」(10万円アップ)、「関西」(9万円アップ)、「北海道・東北」(8万円アップ)、「北信越」「九州・沖縄」(7万円アップ)、「中国・四国」(3万円アップ)となった。
【調査概要】
対象者:2023年9月~2024年8月末までの間に、dodaサービスに登録した20~65歳の男女
雇用形態:正社員
有効回答数:約60万件
※平均年収:手取りではなく支給額
※順位算出:平均年収(万円)の整数で順位づけ
<参考>
doda『平均年収ランキング2024』