ノボ ノルディスク ファーマは、物流拠点を大阪に新たに開設し、2025年2月25日から稼働することを発表した。

同社はこれまで、埼玉の物流施設1拠点から全国へ医薬品の輸送を実施。

今回の大阪物流センターの新設により2拠点体制となることで、製薬企業の使命である継続的な医薬品の安定供給を維持するための体制が整備されるとしている。

また、西日本地域に物流拠点を置くことで、同地域への輸送時間をこれまでと比べて1日短縮することが可能となり、西日本と東日本地域の輸送の時間差を是正するとのことだ。

■大阪物流センターの特長

(1)運用効率の向上
共同物流センターとして運用されているため、施設全体で人員および作業手順を共同化することが可能に。これにより大阪物流センターに欠員が出た場合や配送量が増加した場合に、同施設内の他の物流センターから人員を投入することが可能となり、作業量が平準化されて運用効率が向上。

(2)品質管理の強化
厳格な温度管理が求められる医薬品においては、通常、錠剤などの室温品は1~30℃での保管が求められるが、大阪物流センターでは保管エリアのみならず入出庫エリアも含めて15~25℃での温度管理が可能となっている。これにより、外部環境からの影響を最小限に抑えることで厳格な品質管理を実現。

また、注射剤などの保冷品についても、保管エリアと入出庫エリアを含めて保管温度である2~8℃で管理しており、医薬品の品質保全に配慮した設計となっている。

(3)物流の「2024年問題」の解消に貢献
運送会社の拠点が近くに位置しているため道路状況の影響を受けにくく、配送・入出庫作業を計画的に行うことができることで時間ロスを削減し、物流の「2024年問題」への解消に貢献。

(4)環境負荷低減
東日本から西日本地域へのトラック輸送頻度が減少することで、年間約415万キロのトラック走行距離、およびCO2を約87トン削減できることになり、環境負荷低減に。また、同センターには、太陽光発電設備も設置されている。

■施設概要

名称:大阪物流センター
所在地:大阪府茨木市下井町1番23号
稼働開始日:2025年2月25日
配送地域:西日本地域(東海、北陸、近畿、中国四国、九州、沖縄)