WILLER EXPRESSは、年末年始(2024年12月20日~2025年1月6日)の高速バス「WILLER EXPRESS」の予約状況から、予約動向を調査し、結果を公表した。

高速バスの年末年始予約動向を調査

■集客人数は前年比微減。早期予約の傾向に。12月28日発が乗車のピーク

2024年12月4日時点の集客人数は96,991人で、前年(2023-2024シーズン:98,833人)と比較して2%ほど微減。一方で、10月上旬時点や11月上旬時点では、予約人数が前年を上回っていることから、予約するタイミングが早まっている傾向に。

年末年始の予約人数(前年比較)

なお、今年の年末年始(2024-2025シーズン)は、12月27日~30日に利用が集中しており、ピークは12月28日とのことだ。

■「社会人」の利用が増加、宿泊料金高騰による夜行バス利用へシフト傾向か

予約者の年齢を見ると、前年に比べて24歳以上の利用者が10%ほど増加。

年齢別予約人数

以前にが同社が公表したアンケート調査では、「ここ1年でホテル等の宿泊料金が高くなった」と感じている利用者は85%に達し、さらにそのうち62.9%が「ホテル等の宿泊料金の高さを理由に、夜行バスを選択した」と回答。宿泊料金の高騰が夜行バスの利用に繋がっていることが明らかになっている。

それらを踏まえ同社は、「ライブ・イベント」を目的とした移動において従来新幹線とホテルを利用していた人々が、今シーズンでは夜行バスを利用するケースが増えていると考察している。

反対に23歳以下の利用者は減少しているが、これも上述と同じく座席の売り切れによる予約ペースの鈍化によるものと推察している。

■主な利用目的は「推し活(ライブ・イベント)」と「帰省」、同じ時期で競合

前述の通り、2024-2025シーズンの予約状況は、前年同期と比較すると11月上旬までは早期予約が好調だったが、12月上旬時点では前年を下回る結果に。背景として、「帰省」を目的とした利用が多い時期と「ライブ・イベント」を目的とした利用が多い時期が重なったことが要因であると同社は考察。

【左】2024-2025シーズン、利用目的・出発日別予約人員(12月4日時点)
【右】2023-2024シーズン、利用目的・出発日別予約人員(12月4日時点)

2023-2024シーズンに比べて2024-2025シーズンは「帰省」を目的とした利用が増える「仕事納め」の前後に「ライブ・イベント」を目的とした利用の大きな山がある。

この時期には、東京ドーム・京セラドーム大阪・バンテリンドームナゴヤなどで大規模なライブ・イベントが予定されており、全路線的に推し活を楽しむ「ライブ・イベント」を目的とした利用が増加。

これらの需要が重なり合い、早期に座席が売り切れてしまったことから、徐々に予約のペースが鈍化したものと同社は考察している。

■高速バス利用は「おおみそか」が穴場

12月27日~30日の期間はすでに残席が僅少となっているが、12月31日は夜行便を中心にまだ座席が多く残っている。

例年、12月31日のおおみそかの夜行便は、前後の日程に比べて乗車人数が少ない傾向にあるという。移動中に年越しを迎えたくないという利用者が多いと推測されるが、他の日程と比べて販売価格が据え置きであるため、移動日にこだわりがない人にとっては、お得に利用できるタイミングとのことだ。

12月30日と12月31日の乗車人数の比較

<参考>
WILLER EXPRESS『2024年年末年始期間 高速バス「WILLER EXPRESS」の予約動向