生活者を起点にしたマーケティング支援事業を提供するネオマーケティングは、全国の20歳以上の男女を対象に「マイナ保険証」をテーマにインターネットリサーチを実施し、結果を公表した。

■マイナンバーカード保有率(n=2,217)

はじめに、スクリーニング調査にてマイナンバーカードの有無聞いたところ、保有率は85.6%という結果に。また、作っただけで放置している割合も26.6%と一定数存在していることがわかった。

マイナンバーカード保有率

■マイナンバーカードを保険証として利用できることの認知度(n=1,000)

マイナンバーカードは事前に「健康保険証」として利用登録することで、健康保険証の代わりに使用することを知っているか聞いたところ、全体の97.1%と大多数が知っているという結果に。

男女ともに「30代」ではやや認知度が下がるものの、どの年代においても90%を切ることはなく、「マイナンバーカードを健康保険証の代わりに使用できること」自体は満遍なく周知できていることが判明。

マイナンバーカードを保険証として利用できることの認知度

■マイナンバーカードを保険証として利用登録することに対してどのように感じているか(n=1,000)

マイナンバーカードを健康保険証として利用登録することに対してどのように感じているかを聞くと、全体的に「どちらともいえない」と回答した割合が多かったものの、どの層においても賛成派(「賛成」「どちらかといえば賛成」の合算)が優勢となった。

マイナンバーカードを保険証として利用登録することに対してどのように感じているか

また、性別では「男性」が、年代別では「20代」が、より賛成率が高い傾向に。

賛成・反対率

■マイナンバーカードを保険証として利用登録することに反対する理由(n=178)

前掲の「マイナンバーカードを保険証として利用登録することに対してどのように感じているか」にて「どちらかといえば反対」「反対」と回答した人に対し、その理由を聞いたところ、「カードの紛失・盗難が心配だから」が53.9%でトップ。

次いで「個人情報の漏えいが心配だから」が52.2%と僅差で続く結果に。

逆に「高齢者やITが苦手な人だと不便だと感じるから」「利用登録や設定が難しく、使いづらいと感じるから」といったITスキル不足にかかわる反対理由は比較的少ない傾向となった。

マイナンバーカードを保険証として利用登録することに反対する理由

■マイナンバーカードを保険証として利用登録するメリットへの理解度(n=1,000)

マイナンバーカードを健康保険証として利用登録する、メリットへの理解度を聞いたところ、どの年代においても、半数以上が理解を示す結果となった。

前掲した設問「マイナンバーカードを保険証として利用登録することに対してどのように感じているか」では反対派が「男性60代以上」において最多となったが、同設問の「メリットへの理解度」においても「男性60代以上」は64.0%と高い割合に。

このことから、マイナンバーカードを健康保険証として利用登録するメリットをある程度理解した上で、登録に反対している人が少なくないと同社は考察している。

マイナンバーカードを保険証として利用登録するメリットへの理解度

■実際にマイナンバーカードを保険証として利用登録しているか(n=1,000)

実際に、マイナンバーカードを健康保険証として利用登録しているかを聞いたところ、現在の利用登録率は全体の61.1%で、登録予定者を合わせると82.2%にまで上昇見込みとなった。

最も低い「20代」であっても56.5%と、半数以上が利用登録を済ませていることがわかる。

実際にマイナンバーカードを保険証として利用登録しているか

前掲した設問「マイナンバーカードを保険証として利用登録することに対してどのように感じているか」では、反対派が「男性60代以上」において最多となっていたが、同設問における利用登録率にも「男性60代以上」がトップ。

必要に迫られて利用登録したものの、納得はしていないという人が多いのかもしれないと同社は考察している。

■マイナンバーカードを保険証として、医療機関などで使用したことはあるか(n=611)

前掲の設問に「実際にマイナンバーカードを保険証として利用登録している」と回答した人に対し、医療機関などでの使用経験はあるかを聞いたところ、全体の使用経験率は61.0%となった。

マイナンバーカードを保険証として、医療機関などで使用したことはあるか

男女別でみると、妊娠・出産関連の受診や子供の医療機関受診の付き添いなど、女性の方がより医療機関に訪れる機会が多いからか、「マイナ保険証」の使用率も女性の方がより高い傾向に。

20代・30代においては、男女でそれぞれ15.8ポイント・18.4ポイントもの差が生じている。

■マイナンバーカードに関して、何かトラブルを経験したことはあるか(n=1,000)

マイナンバーカードに関して、何かトラブルを経験したことはあるかを聞いたところ、「特にトラブルを経験したことはない」(74.6%)を除く全8項目を表示しています。

全体において「マイナンバーカードの読み取りエラー」が10.7%でトップに。

マイナンバーカードに関して、何かトラブルを経験したことはあるか

■マイナンバーカードを保険証として利用した際に、トラブルを経験したことはあるか(n=373)

これまでマイナンバーカードを保険証として利用した際に、トラブルを経験したことはあるかを聞くと、「特にトラブルを経験したことはない」(72.1%)を除く全9項目のうち、「医療機関がマイナ保険証に対応していなかった」が8.8%で最多となった。

マイナンバーカードを保険証として利用した際に、トラブルを経験したことはあるか

■マイナンバーカードや「マイナ保険証」の利用に際し、セキュリティ面の不安はどの程度感じているか(n=1,000)

マイナンバーカードや「マイナ保険証」の利用に際して、セキュリティ面の不安をどの程度感じているか聞いたところ、年代が上がるにつれ、セキュリティ面への不安が高まる傾向となった。

また、全年代において男性よりも女性の方がセキュリティへの不安を持ちやすいことが判明。

マイナンバーカードや「マイナ保険証」の利用で、セキュリティ面の不安はどの程度感じているか

■マイナンバーカードで、利用できたらいいと思うサービス(n=1,000)

マイナンバーカードで利用できたらいいと思うサービスについては、「利用拡大は望まない」と消極的な立場が全体の30.7%集まる一方で、「選挙投票の電子化」「税務関連の手続き」「社会保障関連の手続き」「予防接種履歴や健康診断結果の管理・確認」を望む割合も、それぞれ30%以上集まった。

特に、手続き系のサービスを「選挙投票の電子化」が上回ったことは注目すべき点となっており、投票率が低いとされている20代においても、男女ともに38.0%集まる結果となっている。

マイナンバーカードで利用できたらいいと思うサービス

<参考>
ネオマーケティング『「マイナ保険証」をテーマにしたインターネットリサーチ