働く女性の育休取得期間は「10カ月以上」が多い一方、パートナー側は「1カ月未満」が過半数を締める 「取得しない」は7割超え

COREは、26〜45歳の女性を対象に「育児休業に関する調査」を実施し、結果を公表した。

育児休業に関する調査

■パートナー(≒男性)の育休の取得率はまだ低く、期間も短め

パートナーの育休取得について、「はい(取得した)」が27%、「いいえ(取得していない)」が73%という回答に。

パートナーは育休を取得したか

パートナーの育休取得期間について、最も多かったのは「2週間〜1カ月未満」が42.59%、2番目に多かったのが「1カ月〜3カ月未満」の20.37%、3番目が「5日〜2週間未満」が9.26%となった。

パートナーの育休取得期間

一方で、同調査にて妊娠・出産の当事者である女性の育休期間については、最も多かったのが「10カ月〜12カ月未満」が24.46%、次いで「12カ月〜18カ月未満」の22.3%、3・4番目が僅差で「24カ月(13.67%)」、「18カ月〜24カ月未満(12.23%)」という結果に。

10カ月以上の育休を取っている女性が多い一方で、パートナー側の育休取得は1カ月未満が過半数を締めている現状がわかった。

妊娠・出産の当事者である女性の育休取得期間

また、パートナーの育休開始時期については、「産休明けすぐ〜2週間未満」が29.63%、「産後休業の期間内」が25.93%となっている。

パートナーの育休開始時期

調査結果から、女性の産後休暇期間中(生後8週間以内)または女性と同じタイミング生後8週間以降かで育休を取得開始したパートナー(≒男性)の約半数が、1カ月未満の取得で休暇を終えていることが判明。

育休は制度上「男女ともに、子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで(特別な場合は最長2歳まで)」取得できるが、長期で取得している人がレアケースとなってしまっている可能性があると同社は考察している。

■育休復帰後、元の部署に戻って働いている人のうち、フルタイム勤務は6割以上

育休復帰後、元の部署に戻って働いている人の割合は62.59%という結果に。

育休復帰後、元の部署に戻って働いたか

「復帰後、同じ部署でどのくらいの期間働いたか?」と質問したところ、最も多いのが「24カ月以上」という回答となった。

復帰後、同じ部署でどのくらいの期間働いたか

「復帰した時の働き方は、フルタイム/時短勤務のどちらか?」という質問に対しては、フルタイム勤務が65.52%、時短勤務が34.48%という回答となっている。

復帰した時の働き方は、フルタイム/時短勤務のどちらか

調査結果から、育休後に職場復帰してから2年以上同じ部署に定着している人が多数となっており、また、育休取得後もフルタイムで復帰した人の割合が多いことから「産休・育休を挟んだらキャリアが中断してしまう」と必要以上に恐れる必要はないと同社は考察している。

■産休・育休明けに昇進意欲に変化が起きた人も。「家庭にコミットしたい」「子供との時間を増やしたい」「労働はセーブしたい」が多数派

「出産後、昇進・昇給意欲に変化はあったか」の質問に対しては、「変化あり」と回答した人は10%となった。

産休・育休後も仕事に復帰できている人が多い一方で「家庭に向き合う時間を増やしたい」という理由から昇給・昇進意欲が減ったと回答している人もいることがうかがえる。

出産後、昇進・昇給意欲に変化はあったか

このことから、出産後に価値観が変化し、一番コミットしたいものが明確になったと同社は考察している一方で、同じような変化が男性にも起こるのかは同調査では明らかにならなかったとし、同様の変化が男女問わず起こるのか、女性にだけ起こるのかを深掘りする必要があるとしている。

<参考>
CORE Lab.『育児休業に関する調査2024』

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