YKK APは、全国の製造・物流拠点30カ所にHacobuのトラック予約受付サービス「MOVO Berth」を導入したと発表した。これにより、データ駆動型の物流改善を加速させ、荷待ち時間の削減など物流の効率化を図るという。
YKK APは、同社の物流オペレーションにおいて、商品の形態やサイズの多様性から効率化が課題であったとし、2016年度から新型輸送パレットの開発や「ホワイト物流」運動への参加、ユニットロード化などの施策を進めてきた。
さらなる効率化を目指すため、今回HacobuのMOVO Berthを導入することを決定。MOVO Berthの導入は、2023年11月から検討を開始し、2024年1月に2拠点で試験導入を実施、2024年2月から全国への導入を開始し、2024年9月に全拠点での導入が完了したという。
同システム導入により業務フローの統一が進み、導入初期から効率化を実現しており、2024年9月時点で予約数は月間2万件を超え、予約率は96%に達したとのことだ。
また、東北製造所においては1台あたりの荷待ち時間が43%短縮され、手作業で行っていた管理業務がデータ化されることで月間43.4時間の業務削減を実現した。これは、1人あたりの業務時間に換算すると27.1%の削減に相当するという。
YKK APは、今後もMOVO Berthで蓄積されたデータを活用し、入出荷量の分析による人員配置の最適化や構内レイアウトの改善などを進めるとしている。また、Hacobuが立ち上げた「物流ビッグデータラボ」にも参画し、異業種間での共同輸配送の検討を進めるとのことだ。