「YouTube Brandcast 2024」開催 YouTubeのトレンドや企業の広告活用事例など紹介

「YouTube Brandcast 2024」を開催した。以下、同イベントで発表された、最新のYouTubeのユーザーの利用実態やマーケティングでの活用事例を紹介する。

「YouTube Brandcast 2024」の様子

■YouTubeの利用者動向の変化

1.YouTubeの利用者層
・日本の18歳以上の月間利用者は、7,370万人以上。18歳以上の日本人の68%以上。
・日本の45歳~64歳の月間利用者は、2,740万人以上。同世代人口の79%以上。

YouTubeの利用者層

2.YouTubeの3つのトレンドは、ショート、コネクテッドテレビ、そしてショッピング

【YouTubeショートの成長】
・YouTubeショートは成長を続けており、視聴ユーザー数は昨年対比20%以上に。
・「ショート動画といえばYouTube」に、13歳〜54歳の1カ月あたりの利用率は1位。ショート動画を扱う動画配信サービスの中で、1カ月あたりの利用率はYouTubeショートが最も高く62%。

YouTubeショートの成長

【CTVの成長】
・2020年から2023年の3年間で、「テレビでYouTube」を見た視聴時間は2倍以上に成長。
・2024年上半期のCTVでの1日あたりの視聴時間は、YouTubeが第1位。CTV上では、他動画プラットフォームや放送局を上回るサービスへと成長。

CTVの成長

【ショッピングの成長】
・日本の視聴者のうち61%が、YouTubeは何を購入するかを決めるのに役立つと回答し、これは競合平均の49%よりも高い数値である。
・Z世代(18-26歳)の日本の視聴者のうち70%が、YouTubeは何を購入するかを決めるのに役立つと回答し、これは競合平均の60%よりも高い数値である。

3.YouTubeショートをきっかけに、長尺への興味喚起、誘導につながっている
・日本で調査対象となった回答者の69%が、YouTubeショートで好きなものを見つけ、その後、その長尺バージョンを視聴すると回答。

4.YouTubeの魅力の源は、何百万人ものクリエイターから生み出されるコンテンツのバラエティの広さ
・Creepy Nutsのテレビアニメとコラボしたミュージックビデオ『「Bling-Bang-Bang-Born」×TV Anime「マッシュル-MASHLE-」』は2024年7月末時点で2億回以上再生。

・日本では「猫ミーム」がタイトルについた動画は、2024年1月から6月にかけて、16億回以上の視聴と、6万件以上の投稿があった。

5.より長尺なコンテンツが好まれるCTVの特性を活かした活用例も
・アニメ『ONE PIECE』は放送開始25周年に向けた企画として、初回放送から最新回までを24時間365日YouTubeでライブ配信。累計再生回数は2.6億回、コメント数は1,900万を超えるなど、超長尺なコンテンツでファンの盛り上がりを生んだ。

・HikakinTVチャンネルが公開した2時間を超えるフランス旅行の動画は、2024年8月の視聴時間の80%以上をテレビ視聴が占めた。

・Jリーグの長尺動画は、試合のライブ配信や、「全ゴール一気見!」などの長尺動画が人気となり、テレビでの総視聴時間は1年間で68%増加。

■企業の最新YouTube広告の活用事例(一部紹介)

●花王株式会社:広告プランニングを上流からメディアニュートラルに刷新、戦略的なメディア投資で売上増

クイックルワイパーのキャンペーンにおいて、テレビありきではなく、デジタル、特にYouTubeの活用を最初から念頭に置いてプランニングをスタート。

クリエイティブ制作とメディア設計を両輪で回しながら、配信・効果検証まで行う、再現性のあるフローの体系化により、クイックルワイパーのドライシートのシェアは、過去数年横ばいだったが、プロジェクトの配信期間中、顕著に上昇。動画視聴完了率は、Googleの持つ消費財平均を約13%上回った。

動画視聴完了率は、Googleの持つ消費財平均を約13%上回った

なお、同イベント内では、「YouTube Works Awards Japan 2025」の募集概要も発表された。

2025年は8部門で実施され、審査員長は、電通グループグローバル・チーフクリエイティブオフィサーの佐々木康晴氏、YouTubeクリエイターの小田切ヒロ氏が就任し、2025年2月20日までの期間で応募を受け付けているとのことだ。

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