KDDIアジャイル開発センター(以下、KAG)は、E217系の車内をデジタル空間で再現したデジタルトレインを活用し、鉄道古物を販売する実証実験のシステム開発に協力したと発表した。
同実証実験は、JR東日本が主催するWaaS共創コンソーシアムの一環として、2024年10月9日から開始されている。実験は、KDDIとJR東日本商事も協力し、デジタル技術の有用性やサービス内容の検証を目的として行われるという。
2024年2月に実施した需要調査により鉄道古物販売へのニーズが確認されたことを受け、今回の実証実験では実際の販売を通じてデジタル技術の有用性を再検証するとのことだ。
■実証実験概要
▼目的
・デジタルトレインを活用した鉄道古物販売の新サービス化の可能性を検証。
・デジタルトレインの需要喚起効果および鉄道古物の予約販売方式の仕組みを確認し、課題を抽出。
▼実施期間
・デジタルトレイン体験期間:2024年10月9日14:00~2024年10月31日12:00
・鉄道古物販売期間:2024年10月11日12:00~2024年10月27日23:59
▼実施内容
・デジタルトレインを用いて廃車車両の鉄道古物を「TRAINIART JRE MALL店」で予約販売。
・デジタルトレインに2階建てグリーン車エリアを追加し、販売部品を拡充。
▼利用方法
・スマートフォンで以下のURLにアクセスし、デジタル空間で再現されたE217系車内を確認可能。
・購入したい鉄道古物を選択し、JRE MALLの商品ページで予約購入が可能。
URL: https://shopping.jreast.co.jp/feature/S001-3234/100092
■開発した機能について
KAGは、KDDIの空間再現サービス「αU place」にシステム開発で協力し、鉄道車両のモデル構築とデジタル空間の公開を実現。
▼主な機能
・デジタル空間の表示および空間内の移動操作機能
・特定の空間座標に商品の設置と詳細情報表示機能
・デジタル空間上のカスタムボタン設置機能(例:アンケートボタン)
・他のデジタル空間への移動機能
・特定の空間座標でのコメント投稿・閲覧機能
KAGは「αU place」や同実証を通じてデジタル空間の活用技術を習得し、今後も様々なデジタル空間の活用に対応していく予定だとしている。