日本出版販売は、持続可能な出版流通の実現に向けて、日販グループ全体で取り組む「物流再編プログラム」の第一弾として着手していた新拠点「N-PORT新座」を、埼玉県新座市に開設したと発表した

新拠点「N-PORT新座」

「N-PORT新座」では、自在型自動倉庫「ラピュタASRS」を導入。細かいアイテムを効率よく管理する能力を有しており、同社比で通常2~3倍の効率で商品の入荷検品・格納が可能になっているという。

ほかにも、ソーターがループ式になっている椿本チエイン リニソートを導入することで、一般的なストレートソーターに比べ、効率よく商品を仕分けることを可能にしている。

自在型自動倉庫「ラピュタASRS」や「椿本チエイン リニソート」を導入

同拠点ではESGへの取り組みとして、太陽光発電設備を設置。年間503トン-CO2相当の発電が可能で、1坪あたりの年間CO2排出量は566トン-CO2相当(王子流通センターの約1/4)を見込んでおり、実質CO2排出量は年間63トン-CO2になるという。

さらに、大型シーリングファン「HVLSファン」の導入により、作業所内に気流を発生させ、夏期は力強い風が体感を約4度下げ、秋から春までは、天井の暖かい空気を空間全体に行き渡らせて快適さを提供。

それにより、空調電力は従来のセンターと比較しておよそ12%以上の節約が見込まれ、湿度は約6%下がるため結露対策としても有効となっている。

ほかにも、耐火性能を有することは当然のこと、耐震性や強度、遮熱性、遮音性に優れた性能をもち、構内に災害用備蓄品を常設。災害が発生した時には構内の従業員のみならず、近隣住民への支援を行うことも想定しているとのことだ。

大型シーリングファン「HVLSファン」

同拠点は、1王子流通センターから移管した雑貨の出荷を開始しており、10月中旬に日販グループ内のカルチュア・エクスペリエンスで扱う文具の移管・出荷を開始、11月上旬には王子流通センターから文具を移管し本格稼働予定だという。

なお同拠点では、文具雑貨の出荷からはじめ、今後は出版物の取り扱いについても予定しているとのことだ。

■「N-PORT新座」概要

名称:N-PORT新座(略称:NP新座)

所在地:埼玉県新座市中野1丁目13-20

延床面積:7,670坪

主要業務:
・文具雑貨商品等の保管および仕分・出荷
・出版社からの物流受託事業の拡張
・他社からの物流業務受託(3PL)