JCCLは、CO₂回収技術の実用化を目指し、シリーズAラウンドで4億円の資金調達を実施したと発表した。これにより、同社の累計調達額は7億円に達したとのことだ。
同社は、九州大学発のスタートアップであり、低コストかつ高効率なCO₂分離回収技術の開発と実用化を進めている。
今回の資金調達は、KII3号インパクト投資事業有限責任組合(慶應イノベーション・イニシアティブが運営)、DBJキャピタル投資事業有限責任組合(DBJキャピタルが運営)、QB第二号投資事業有限責任組合(QBキャピタルおよびNCBベンチャーキャピタルが運営)、ニッセイ・キャピタルサステナビリティ課題解決ファンド1号投資事業有限責任組合(ニッセイ・キャピタルが運営)、ICJ2号ファンド投資事業有限責任組合(インクルージョン・ジャパンが運営)から行われたという。
今回の資金調達により、同社は以下の取り組みを進めるとしている。
(1)パートナー企業と共にCO₂分離回収装置および分離膜性能評価装置の販売
(2)来年度に実証予定の1日30kgのCO₂を分離回収できる装置の製造
(3)1日300kgのCO₂を分離回収できるコンテナサイズの装置の開発
(4)CO₂を高性能かつ低コストで回収するための吸収剤の製造プロセスの確立
同社は、今回の資金調達を通じ、技術の実用化と市場投入を進め、日本政府が掲げる2050年までのカーボンニュートラル目標達成に貢献するとしている。