アサヒ飲料近畿圏本部は、関電不動産開発、住友不動産およびパナソニック ホームズが開発する2024年8月竣工の「シエリアタワー大阪堀江」に、大気中のCO2の吸収を可能にした「CO2を食べる自販機」を設置すると発表した。
同自販機は、大気中のCO2の吸収を可能とした新たな自動販売機で、吸収したCO2を肥料やコンクリートなどの工業原料に活用することで、脱炭素社会の実現に貢献するとのことだ。
また、シエリアタワー大阪堀江は、竣工後のCO2排出量が実質ゼロ(※)となる「実質CO2ゼロ・次世代型タワー」。今回m同タワーのコンセプトと同自販機の取り組みが合致したことにより、設置に至ったという。
同自販機1台当たりのCO2年間吸収量は、稼働電力由来のCO2排出量の最大20%を見込んでおり、スギ(林齢56~60年)に置き換えると約20本分の年間吸収量に相当。現在は関東・関西エリアを中心に、CO2濃度が高いとされる屋内や屋外に、2024年5月末時点で約100台設置しているとのことだ。
同自販機から吸収したCO2は、同取り組みに賛同する各自治体や企業と共創しながら、さまざまな工業原料として活用することを計画しているという。
また、吸収材を肥料に配合し土壌に散布することでCO2の土壌貯留を図るほか、コンクリートの原料に配合し、CO2の固定化や海中での藻場造成などに活用することで、ブルーカーボン生態系の再生を図るとしている。
(※)居住者が使用する電気は水力・火力・原子力などの電源の電気を組み合わせたものだが、居住者が「再エネECOプラン」に加入することで、再生可能エネルギー由来の非化石証書の持つ環境価値を付加でき、実質的に再生可能エネルギー由来のCO2フリーの電気となる。