日鉄興和不動産は、物流施設「LOGIFRONT」シリーズを展開しており、愛知県名古屋市に中部圏第1弾となる「(仮称)LOGIFRONT名古屋みなと」をトヨタホームとの共同事業として着工したことを発表した。

2025年11月末の完成に向けて開発を進めるとのことだ。

「(仮称)LOGIFRONT名古屋みなと」外観完成予想

■立地環境

同施設は、中京工業地帯を形成する主要な工場集積エリアである名古屋市港区に所在し、名古屋第二環状自動車道「南陽」ICより約4.0キロメートル、名古屋高速道路「港明」ICから約4.2キロメートルの場所に位置。

200万人都市である名古屋市内に立地しているため、従業者の雇用面においても優位な立地環境だとしている。

■施設計画

車両と歩行者および自転車の出入口を分離し、安全性に配慮した動線計画で、1階に片面バースを備えた地上4階建てBOX型の施設とし、2分割でも利用可能な汎用性のある平面計画としているという。

外観は、断熱性・耐震性・美観に優れた金属断熱サンドイッチパネルを採用し、シルバーとダークグレーのモノトーン調を基調としたデザインに。

昇降設備は荷物用エレベーター・垂直搬送機をそれぞれ2基標準装備とし、上下階の荷物の搬送に十分な能力を確保。また、キュービクル等の重要設備は屋上に設置し、入居テナントのBCP対応にも配慮した計画としているとのことだ。

「(仮称)LOGIFRONT名古屋みなと」鳥瞰パース

■環境配慮への取り組み

地球環境を配慮する取り組みとして、同施設ではグループ会社である日本製鉄と協働して、同社が提供するマスバランス方式(※1)を適用したグリーンスチール「NSCarbolex Neutral(エヌエスカーボレックスニュートラル)」を、民間デベロッパーとして大型物流施設に初めて採用。同施設では鉄骨H形鋼の一部に採用しているという。

また日本製鉄の高機能製品・ソリューション技術「NSCarbolex Solution(エヌエスカーボレックスソリューション)」に内包される建築ソリューション「ProStruct(プロストラクト)」(※2)も併せて採用。これらの製品およびソリューションにより、同施設において鉄鋼生産から施工時におけるCO2排出量を約10%削減できる見込みとのことだ。

物流施設の環境への取り組みとして、同社はこれまで太陽光発電設備の設置、全館LED照明の採用、CASBEE新築(Aランクの取得)等の多くの実績を積み重ねてきたという。環境配慮へのニーズが高まる中、今回の日本製鉄「NSCarbolex」の採用に留まらず、今後も新たなツールにチャレンジし、事業を展開するとしている。

■計画概要

名称:(仮称)LOGIFRONT名古屋みなと
所在地:愛知県名古屋市港区当知二丁目1301
交通
名古屋第二環状自動車道「南陽」IC約4.0キロメートル
名古屋高速道路「港明」IC約4.2キロメートル
名古屋臨海高速鉄道あおなみ線「荒子川公園」駅徒歩19分
敷地面積:10,555.80平方メートル(3,193.13坪)
延床面積:21,535.91平方メートル(6,514.59坪)
構造・階数:S造・4階BOX型
スケジュール:2024年9月着工、2025年11月末竣工予定

位置図