ローソンは、徳島県と連携し、太陽光発電設備を備えた徳島県内のローソン店舗に、停電時でも電力を使用できる非常用コンセントを設置すると発表した。

9月1日の防災の日を前に、8月29日から停電時に徳島県の要請に基づき、同コンセントを非常用電源スポットとして開放し、無償で電力を提供する取り組みを開始するという。このような取り組みは全国で初めての事例である。

非常用コンセントが設置されるのは、ローソン徳島国府町早淵店(徳島県徳島市国府町早淵字池久保32ー1)。同店舗は太陽光発電設備を有しているため、大規模災害時に停電が発生しても電力の供給が可能で、携帯電話などの充電ができるという。徳島県はこの非常用コンセントを「すだちくんコンセント」として認定するとともに、SNSやホームページを通じて情報を発信し、地域の防災力向上を目指すとしている。

左から、非常用コンセント周辺に掲出する「すだちくんコンセント」看板とステッカー

同取り組みは、2023年12月に徳島県とローソンが締結した「包括業務提携に関する基本合意書」に基づくものであり、災害時の応急対策やGX(グリーントランスフォーメーション)の推進に関する協働事業の一環となる。徳島県内のローソン店舗は、約6割にあたる133店舗(2024年7月末時点)に太陽光発電設備が設置されており、今年度中にはさらに7店舗に非常用コンセントの設置を予定しているという。

さらに、ローソンと徳島県は、災害時物資供給協定や帰宅困難者支援協定も締結しており、ローソンは今後も徳島県と連携し、災害発生時に「マチのライフライン」としての機能を果たすとしている。