三井不動産は、「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」が着工し、起工式を執り行ったことを発表した。
同事業は、八重洲二丁目中地区市街地再開発組合と鹿島建設、住友不動産、独立行政法人都市再生機構、阪急阪神不動産、ヒューリック、三井不動産の参加組合員6社で推進しており、2029年1月末に竣工予定だという。
同事業を通じ、東京駅前八重洲エリアに発展・成長・賑わいをもたらすとともに東京の国際競争力を高め、持続可能な社会の実現に貢献するとのことだ。
同事業は、東京駅前3地区再開発において最後に竣工する、敷地面積約2ヘクタール、延床面積約39万平方メートルの東京駅前最大級のミクストユース型プロジェクト。
本社機能を構えるのにふさわしい規模を誇るオフィス、オフィスワーカーや来街者の利用に資する商業施設、「東京ミッドタウン八重洲」等の地下と接続され一体で運営されるバスターミナル、エンターテインメント機能の劇場、外国人を含む多様な滞在ニーズに対応した上質なサービスアパートメント、インターナショナルスクールが集積することで、東京駅前に新たな賑わいを創出し、東京の国際競争力強化に貢献するとしている。
■施設特徴
●オフィス
11~38階のオフィスは、1フロアが都内最大規模の約6,300平方メートル(1,900坪)超のフロアプレートで、4方向いずれにも貸室を設けることが可能。社内のコミュニケーション活性化につながるフロアプレートを提供することで、入居テナントの企業価値向上に寄与するとのことだ。
●商業施設
地下1~地上3階に約50の店舗を開業予定。東京ミッドタウン八重洲とは地下1階と地上2階で接続することにより両施設あわせて100店舗(約5,000坪)を超える商業空間を整備。さらに、大型書店の先駆けである「八重洲ブックセンター」が新店舗の出店を計画しているという。
●劇場
3~6階には本格的な演劇を楽しむことができる劇場を導入。
●サービスアパートメント
40~43階には1泊~中長期滞在まで幅広いニーズに対応するホテルライクなサービスアパートメントを計画。客室に加え、レストラン、フィットネスセンター、ビジネスサポート施設を備える予定とのことだ。日英2カ国語に精通したコンシェルジュ・フロントスタッフを配置し、外国人宿泊者の快適な滞在をサポートするという。
●インターナショナルスクール
3~4階には体育館・プール・屋外運動場を含む学校施設を整備し、世界トップレベルの教育カリキュラムを提供するインターナショナルスクールを誘致予定。サービスアパートメントの整備と併せて、国際競争力の向上に寄与するとしている。
●「東京ミッドタウン八重洲」「八重洲地下街」「京橋エドグラン」と地下通路で接続
同事業を中心に「東京ミッドタウン八重洲」「八重洲地下街」「京橋エドグラン」を地下通路で接続することで、東京駅~銀座線京橋駅を繋ぐ歩行者ネットワークを構築し、東京駅周辺の回遊性をさらに高めるという。
また、同事業では7バース(バスの乗降場)の高速バスターミナルを整備し、「東京ミッドタウン八重洲」および「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業」にて整備されるバスターミナルと一体運用を実施。
3地区合わせて20バースを有する日本最大級の高速バスターミナルとなり、東京駅前の交通結節機能を強化するとのことだ。
●省エネルギー化を推進
同事業では、建物内に非常用発電機と常用発電機であるコ・ジェネレーションシステム(以下、CGS)を整備し、電気と熱供給事業を実施。
「東京ミッドタウン八重洲」内に設置されているCGSと連携することで、エネルギーの効率的な運用による環境負荷の低減を図ると同時に、同建物の省エネルギー化を推進し、事務所用途における「ZEB ready」認証取得を目指すという。
停電時には、ガス供給が継続する限り72時間は平常時電力100%、72時間以降も平常時電力50%の電気供給が可能であり、入居企業のBCPをサポート。さらに同建物内に整備される帰宅困難者の一時滞在施設にも継続してエネルギーを供給する計画であり、八重洲エリアの防災機能を向上させるとしている。
■事業概要
事業名:
八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業
所在地:
東京都中央区八重洲二丁目4~7番
区域面積:
約2.2ヘクタール
敷地面積:
約19,560平方メートル
延床面積:
約389,290平方メートル
主要用途:
事務所、店舗、劇場、サービスアパートメント、インターナショナルスクール、バスターミナル、駐車場等
階数・高さ:
地上43階、地下3階・約227メートル
交通アクセス:
JR「東京」駅八重洲口(徒歩3分、地下直結)
東京メトロ銀座線「京橋」駅(徒歩2分、地下直結)
東京メトロ銀座線・東西線・都営浅草線「日本橋」駅(徒歩8分)
東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅(徒歩5分)
建物竣工:
2029年1月末(予定)