2023年には、神奈川県に対して1,500億円以上の投資を行い、これは2010年から2023年までの総投資額8,300億円以上の18%に相当するという。この投資には、設備投資(フルフィルメントセンター(FC)、デリバリーステーション(DS)などのインフラ整備)や事業運営費(従業員の給与や報酬)が含まれているとのことだ。
Amazonは、2013年に神奈川県内に初のFCを小田原市に設立し、以降も継続して県内への投資を拡大してきた。2023年の投資額は、2013年と比較して5倍以上に達し、同年に米国の経済・戦略コンサルティング会社Keystone Strategyは、Amazonの神奈川県への投資により26,000以上の間接的な雇用機会が創出されたと試算した。これは、2013年時点から6倍の成長にあたるという。
神奈川県内には現在5つのFCが稼働しており、その中でも「Amazon相模湖FC」(相模原市)は2024年4月に新設された先端技術を備えた施設。相模湖FCは国内最大級のAmazon Roboticsを導入し、商品棚を従業員のもとへ運ぶシステムを活用して作業効率を向上。また、格納スペースの効率化により、商品の保管効率は従来の棚よりも40%向上し、迅速な配送に対応するための商品ラインナップも拡充された。
さらに、神奈川県内のAmazonに出品する販売事業者は9,000社以上にのぼり、その多くは中小規模の企業だという。2023年には、これらの事業者は数千万点以上の商品をAmazonを通じて販売し、前年比で10%以上販売を伸ばしたとのことだ。
そのほか、Amazonは地域社会への貢献として、神奈川県に日本で2番目となる「Disaster Relief Hub」を設置。自然災害に対応するための物資供給拠点を整備し、災害支援活動を強化している。また、同社は省エネへの取り組みが評価され、「2023年度省エネ大賞 省エネルギーセンター会長賞」を受賞した。これは、2040年までにネット・ゼロ・カーボンの達成を目指すAmazonの取り組みを反映したものである。