ソニーネットワークコミュニケーションズが提供する高速光回線サービス「NURO(ニューロ)光」は、9月1日の「防災の日」に先だって「いざという時のインターネットの使い方」についてオンライン調査を実施し、結果を公表した。

同調査は2011年以降震度6以上の被災経験がある(以降、災害経験者)200名と、震度6以上の災害を経験したことがない(以降、災害未経験者)200名の計400名を対象に行ったとのことだ。

「いざという時のインターネットの使い方」調査

TOPIC(1)災害経験者の7割の方が被災時にインターネットの接続状況が芳しくなかったことが判明

災害経験者に、被災した際どこの場所にいたか聞いたところ、「在宅」が40.0%、「外出」42.9%と、在宅・外出の回答がほぼ同数となった。

また当時のインターネットの接続状況を聞いたところ、38.0%が「つながらなかった」、33.5%が「つながりづらかった」と回答し、約7割が被災当時のインターネット接続環境に不便さを実感していたことが明らかに。

さらに被災当時、在宅していた人の約5割、外出していた人の約8割が、インターネット接続に支障をきたしたと回答。

【左】被災した際どこの場所にいたか(災害経験者)
【右】当時のインターネットの接続状況

このように在宅・外出関係なく十分なインターネット環境を整えることが難しいため、災害時に備えた「つながる備蓄」術を把握しておく必要があると同社は考察している。

TOPIC(2)災害時にインターネットにつながらないと不安になると回答した人は約9割

災害時にインターネットがつながらないと不安だと回答したのは全体の約9割という結果に。

不安な理由として最も多く挙げられた回答は、「コミュニケーションツールが使えず、家族や知人、同僚などの安否確認ができない」こととなった。

【左】災害時にインターネットがつながらないとどのくらい不安を感じるか
【右】災害時にインターネットがつながらないと不安を感じる理由

さらに災害経験者と災害未経験者で主な不安な理由を比較。

その結果、災害経験者は「コミュニケーションツールが使えないこと」に関する回答が上位を占める一方で、災害未経験者は「情報検索ができないこと」に関する回答が目立ち、実際の経験と未経験ゆえの予測による不安には乖離があることがわかった。

不安な理由(被災経験者)
不安な理由(被災未経験者)

災害経験者が不安を感じたことからもわかるように、インターネットの個人利用が制限される場合に備え、手書きのメモなどデジタルツール以外での連絡先の管理やパソコンが設置されている避難所の把握等、人と情報とつながる備蓄術が改めて重要だと同社は考察している。

TOPIC(3)地震や水害などの災害が続き、災害に対する警戒意識が高まったのは全体の8割を占めた

今年に入ってからも地震や水害などの災害が多数発生していることを受け、昨年と比較して災害に対する警戒意識を聞いたところ、19.0%が「とても警戒が高まった」、56.0%が「やや警戒が高まった」と回答し、約8割が警戒意識の高まりを感じていることが判明。

さらに、直近30年で南海トラフや首都直下地震など大地震の発生が高確率で予想されていることを知っているか聞いたところ、80.8%が「知っている」と回答し、昨年(74.3%)よりも1割ほど災害に対する警戒意識が高まっている結果に。

【左】昨年と比較して災害に対する警戒意識は高まったか
【右】直近30年で南海トラフや首都直下地震など大地震の発生が予想されていることを知っているか

人々の災害に対する警戒意識が高まっていることが明らかになった一方で、災害時にインターネットが接続しなかった状況に備え、実際に対策ができているという回答はわずか2.5%に留まった。

災害時にインターネットが接続しなかった状況に備え対策ができているか

<参考>
ソニーネットワークコミュニケーションズ『NURO 光「いざという時のインターネットの使い方に関する調査 2024」