和歌山県上富田町、NTT西日本、NTTSportictは、「スポーツDXによる地域コミュニティ活性化をめざした取り組み『マチスポ』に関する包括連携協定」を締結し、実証を開始した。
同連携協定に基づき、上富田町内の主要スポーツ施設「上富田スポーツセンター」にスポーツDXソリューション(撮影・配信用のプラットフォームやAIカメラ等)を試験的に導入し、地域スポーツ大会や試合、合宿等の発信力の強化、生涯スポーツの振興による地域コミュニティの活性化等を図ることで、第5次上富田町総合計画を加速させるという。
上富田町は2021年3月に策定した第5次総合計画で「地域スポーツの振興」「合宿等の誘致や大会の実施」「スポーツ施設の充実」を掲げており、「スポーツのまち上富田」としての街づくりを推進している。また、NTTSportictはスポーツDXによる新たな地域コミュニティを生み出すまちづくり「マチスポ」に取り組んでおり、NTT西日本と連携して全国の自治体に提案を進めている。
今回、3者はマチスポを軸としたスポーツDX分野で包括的な連携と協力関係を築き、それぞれの人的・物的資源を連携することで、地域の課題に対応し、協働による事業を推進することにより、地域社会の形成・発展およびサービスの向上を目指すとのことだ。
具体的には、上富田町の主要なスポーツ施設「上富田スポーツセンター」の多目的グラウンドAコート(人工芝)と野球場にスポーツDXソリューションを導入し、「スポーツのまち上富田」としての街づくりを積極的に推進するという。例えば、試合のAIカメラによる無人自動ライブ&アーカイブ配信、合宿の練習の振り返りや情報発信の活用など、特色ある「スポーツまちづくり」の形を提供する。
さらに、上富田町スポーツセンターに「マチスポ上富田町ポータル」を開設し、多目的グラウンドAコートへのAIカメラ設置工事を完了、運用を開始した。野球場へのAIカメラ設置は2024年8月中旬を予定しているとのことだ。
ポータルの閲覧者は、AIカメラで撮影された試合や練習風景をリアルタイムで視聴でき、コメントの入力により応援することができる。撮影した映像はポータル内に記録され、競技者は振り返りに利用できる。また、ポータルでは上富田スポーツセンターの活動などのお知らせも発信するという。
今後、野球場へのAIカメラ設置を進めるとともに、大会や試合映像の配信に取り組み、合宿や練習で利用するチームへの映像提供を通じて、スポーツDXソリューションの効果検証を行うという。効果検証とともに設置場所の拡大や利用シーンの創出も目指すとしている。