世界的に半分以上の職種で「ジェンダー平等の取り組み」が順調に進まず 雇用主の37%が「多様な人材確保」を意識

マンパワーグループは、日本を含む世界42ヵ国・地域の雇用主を対象に、働く女性の現状や企業・組織における女性活躍推進の調査結果をベースにした労働白書「2024年働く世界の展望 女性の仕事の現状と未来」を発表した。

■働く女性の状況、企業・組織におけるジェンダーギャップ解消に向けた取り組みの実態

世界的に、半分以上の職種で、ジェンダー平等の取り組みが順調に進んでいるとは言えないことが明らかとなった。

調査に回答した企業の3分の1が、ダイバーシティ、公平性、インクルージョン、帰属意識(DEIB)の取り組みはあるが、目標に対して進捗が遅い、またはほとんど進捗がないと回答している。

ジェンダー平等の取り組み目標に対する進捗

■ジェンダー平等を推進するために、企業・組織が提供している新しい働き方

現在、仕事のあり方や環境をめぐり、3つの大きな変化が起きているという。

柔軟性が向上し、大規模なスキルアップとリスキリングが必要とされ、テクノロジーの融合が進んでいることを受け、マンパワーグループは新しい働き方がジェンダー平等に与える影響を調査。

その結果グローバル全体では、37%の雇用主が多様な人材の確保に最も効果的なのは、柔軟な働き方を導入することであると回答する結果となった。

ジェンダー平等推進のために雇用主が実施している取り組みランキング

なおデータによれば、従業員のフィードバックやディスカッションを通じて柔軟な働き方のルールを共同で作り上げるという施策も非常に有効であることがわかるが、地域や業種によって取り組みに差があることが明らかになったとのことだ。

■21世紀の労働市場を担う貴重な人材「女性」の活躍を推進するために

ベビーブーム世代が本格的に退職を迎える中、多様な人材を惹きつけ定着させることは、もはや企業にとって特別な取り組みではなく今後は必須課題となると同社は考察。

調査の結果から同社は、女性は、これからの職場でますます重要な役割を果たすようになり、その中で女性の能力を十分に生かせる雇用主はさまざまな面で競争優位に立つことができるとしている。

<参考>
マンパワーグループ『労働白書「2024年働く世界の展望 女性の仕事の現状と未来」

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