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テムザック、鹿島建設と6台の「システム天井施工ロボット」を開発中 エッジAIを搭載し各ロボットが別の工程を担う

テムザックは、鹿島建設と6台の建築ワークロイド「システム天井施工ロボット」(プロトタイプ)の開発を共同で進めていることを発表した。

システム天井施工ロボット

同ロボットは、オフィスビルのシステム天井を施工するもの。天井ボード施工のみならず、その前工程である吊りボルトやTバー施工もロボットで実現し、システム天井施工の工程を幅広くカバーするという。

同ロボットには「群制御」を活用し、比較的小型のロボットを複数台用意し、各工程を担う複数のロボットにそれぞれ別の役割を持たせているとのことだ。それぞれのロボットに搭載されたエッジAIも用いながら群として制御することで、1つのミッションを実行するとしている。

また、上流工程のロボットは作業中に施工情報を共有し、それに応じて下流工程のロボットは作業内容を調整し施工する、工程間の連携も実施。

比較的小型のロボットを群で動作させることにより、施工現場の広さに応じたロボット投入や搬入出条件が厳しい環境下での利用、一部の工程のみ実施したい場合への対応など、ロボット活用条件・適用範囲の調整が容易に行える実用性を備えているという。

同ロボットは、すでに国内の複数にわたる鹿島建設のオフィスビル建設現場での試験施工を実施しており、今後も完成を目指して開発を継続し、さらに改良を重ねるとしている。

■エッジ側にAIを搭載した群ロボット

比較的小型のロボットにAIが搭載され、それぞれのロボットは各担当のタスク状況を解析・理解した上で自らのタスクを調整・遂行し、システム天井を施工するという。それぞれのロボットが自律的に状況の共有と把握、動作を行うことで、個々に異なる現場環境への投入を容易にするとのことだ。

群ロボットイメージ

■システム天井施工ロボット(Prototype)について

オフィスビルの天井を施工するロボット。天井ボード施工のみならず、その前工程である吊りボルトやTバー施工もロボットで実現し、システム天井施工の工程を幅広くカバーするという。

ロボット化の範囲

■各ロボットの機能

(1)吊りボルト施工ロボット
天井を吊り下げるための「吊りボルト」を運び、ビル駆体に取付ける。天井には梁や設備、ケーブルが既に設置されており、それらを認識して吊りボルトを取り付けられるか判別。また、ロボットは吊りボルトを挿入する対象を自動で検出して正確に挿入。

吊りボルト施工ロボット

(2)Tバー施工ロボット(メイン)
3台1セット。天井の骨組みとなる3種類(長・中・短)の「Tバー」のうち、長いTバーを連携して組み上げるという。1台はTバーの運搬および吊りボルトとTバーを金物で固定、もう1台は長いTバー同士を長手方向に連結し固定、最後の1台はTバーに残りの吊りボルトを固定するとのことだ。

Tバー同士の連結ではロボット同士が自身やTバーの位置情報等を共有して共同作業を行うという。

Tバー施工ロボット(メイン)

(3)Tバー施工ロボット(サブ)
中・短のTバーを運搬し、中のTバーは長いTバーの間に、短いTバーは中のTバーの間に入るよう固定。全てのTバーを組み終わると、格子状の骨組みができあがるとのことだ。

Tバー施工ロボット(サブ)

(4)天井ボード施工ロボット
組み上がった骨組みに天井ボードを設置するという。数種類の距離センサを有し、骨組みとの位置関係や天井裏の吊りボルトなどの障害物を認識して、ボードの差し込み方向や設置位置を調整。

天井ボード施工ロボット

なお、全ロボット共通で台車ロボットのため、水平移動が可能。ミリ単位の調整が必要となる施工現場で高精度な位置調整ができるとのことだ。

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