Apple、iOS 18を発表　パーソナルAI「Apple Intelligence」が導入　文章の書き直し・校正・要約や画像作成・写真の編集等が可能に

Appleは、iOS 18をプレビューしたことを発表した。

iOS 18では、さらなるカスタマイズオプション、写真アプリの大幅な再設計、メールの受信ボックスの新しい管理方法、衛星通信経由のメッセージなどの機能を備えたという。

■新しいレベルのカスタマイズと性能

iOS 18により、新しい方法でホーム画面、ロック画面、コントロールセンターをカスタマイズ可能に。ホーム画面の任意の空きスペースにアプリやウィジェットを配置でき、アクセスしやすいように変更したり、壁紙を最適なフレーミングにしたりすることができるとしている。

アプリアイコンとウィジェットは、色合いのエフェクトで外観を変更することができ、アプリアイコンのサイズも変更可能。

また、コントロールセンターは、メディアの再生やホームのコントロール、接続機能など、ユーザーがよく使うコントロールのグループにすばやくアクセスでき、スワイプで簡単にグループを切り替えることも可能に。

さらに、対応している他社製アプリのコントロールもコントロールセンターに追加できるようになるという。

新しいcontrols galleryには、利用可能なすべてのオプションが表示され、サイズの調整や新しいグループの作成など、コントロールのレイアウトをカスタマイズすることができるとのことだ。

加えて、今回初めてロック画面の下部にあるコントロールを切り替えられるようになり、利用可能なオプションを選択したりコントロールを完全に削除することが可能に。

また、iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxで利用可能なアクションボタンを使うと、ギャラリーで利用可能なコントロールをすばやく起動できるという。

■写真に1つに統合されたビューや新しいコレクション、カスタマイズ機能が登場

写真では、シンプルになった1つのビューにグリッドが表示され、コンテンツをアルバムに整理しなくても、テーマごとにブラウズすることが可能に。さらに、簡単にお気に入りにアクセスできるようコレクションをピンで固定できるとのことだ。

新しいカルーセル表示は、毎日アップデートされ、お気に入りの人物やペット、場所などを取り上げるハイライトを表示。アプリ全体でコンテンツが自動再生され、ユーザーはコレクションの整理やピンで固定してアクセスしやすくするといったカスタマイズも可能。

■メッセージ機能のアップデート

iMessageには、任意の文字・単語・フレーズ・絵文字がアニメーションとなる新しいテキストエフェクトが導入。太字や下線、斜体、取り消し線などの書式を追加することが可能に。

さらにTapbackが拡張され、好きな絵文字やステッカーを含められるようになり、作成したメッセージをあとで送信するようにスケジュールを設定することもできるという。

また、Apple製デバイスを持っていない人とメッセージをやり取りする場合、メッセージアプリがRCSをサポートするようになり、SMSやMMSよりもリッチなメディアを使用して、より信頼性の高いグループメッセージングが可能になるとしている。

iOS 18では、携帯電話通信やWi-Fi接続が利用できない場合のために、衛星通信経由のメッセージを導入。衛星通信経由のメッセージでは、メッセージアプリから直接最寄りの衛星に接続してiMessageやSMSでテキスト・絵文字・Tapbackを送受信するよう、自動的に案内が表示されるとのことだ。

ユーザーは、Dynamic Islandで衛星に接続されているタイミングを常に知ることができるという。iMessageはユーザーのプライバシーを守るように作られているため、衛星通信経由で送信されるiMessageはエンドツーエンドで暗号化されるとのことだ。

■メールの機能強化

同社は、年内にメールに受信ボックスを管理して常に最新の情報を把握できるようにするとしている。

デバイス上の分類機能により受信したEメールの整理と分類が行われ、個人的なEメールや時間的制約のあるEメールは「重要」に、確認や領収書は「取引」に、ニュースやソーシャルメディアの通知は「アップデート」に、マーケティングのEメールやクーポンは「プロモーション」に振り分けられるとのことだ。

さらに、1つの企業からの関連するEメールをすべてまとめた新しいダイジェスト表示も登場。

■Safariの大幅アップデート

ブラウザの4Safariでは、ハイライトと再設計されたリーダーの体験により、ウェブ上で情報をさらに簡単に見つける方法を提供。Safariは機械学習を使って、ウェブページの重要な情報を浮かび上がらせることができるという。

例えば、記事の要約を確認する、レストランやホテル、ランドマークの場所を確認する、曲やアルバムに関する記事から直接アーティストの曲を聴くといったことが可能に。

■パスワードアプリの導入

新しいパスワードアプリでは、自分のパスワード・パスキー・Wi-Fiパスワード・確認コードに簡単にアクセスできるようになるという。

同アプリには、容易に推測できるパスワードや複数回使用されたパスワード、既知のデータ漏洩に含まれているパスワードなど、一般的な脆弱性に関してユーザーに警告する機能もあるとのことだ。

■新しいプライバシー機能

iOS 18により、アプリをロックできるようになるほか、アプリを非表示にしてロックされた非表示アプリのフォルダに移動することが可能。

アプリをロックまたは非表示にすると、そのアプリ内のメッセージやEメールなどのコンテンツは、検索・通知およびシステム全体のその他の場所に表示されなくなるとのことだ。

さらに、特定の連絡先のみをアプリと共有するよう選べるという。

デベロッパには他社製アクセサリをiPhoneにシームレスに接続する方法が提供され、ユーザーのネットワーク上にあるその他のすべてのデバイスがアプリに認識されることがなく、ユーザーのデバイスのプライバシーが守られ、ペアリングがシームレスになるとしている。

■Apple Intelligence

iOS 18に組み込まれたApple Intelligenceでは、メールやメモ、Pages、他社製アプリなど、ほとんどすべての書く場面で、「書き直し」「校正」「要約」を使用可能に。

新しい画像機能では、Image Playgroundにより、アニメーション・イラスト・スケッチの3つのスタイルから選択し画像を作成できるという。Image Playgroundは、メッセージなどのアプリに直接組み込まれており、専用アプリでも利用可能。

写真のメモリーでは、説明を入力するだけで写真とビデオを選び、写真から特定されたテーマにもとづいてチャプターに分かれたストーリーラインを作成し、流れのある物語のムービーに仕上げるとのことだ。

さらに、新しいクリーンアップツールでは、被写体を誤って改変することなく、写真の背景にある不要な対象物を特定して削除可能。

Siriは、Apple Intelligenceによって、タイプ入力することができ、その時々に合う方法でテキストと声を切り替えてやり取りできるという。

なお、SiriやAppleのプラットフォーム全体にわたってシステム全体に組み込まれた記述ツールにはChatGPTへのアクセスが統合されているため、ユーザーはツール間を行ったり来たりしなくても、ChatGPTの専門知識や画像と文書を理解する機能にアクセスできるとのことだ。